ご存じの通り、当院には「酒さ」「赤ら顔」「刺激性皮膚炎」「超敏感肌」「脂漏性湿疹」の方が大変多く来て下さるのですが、こういった病気は急になるものではなく、慢性的なご自分の体調不良と、外側からの皮膚刺激が多すぎたり間違っているという二つの問題が容量オーバーしたところで、生じてきます。
ですから、体質改善、生活改善と外側からの刺激をなくしたり、減らしたり、変えたり…ということが治療に必須です。簡単に塗るだけで治るものではなく、また一回血管レーザーをしたから完治しないのは、元から変えないといけないからなんです。 たとえば今日近所の川に行って、その土手に多くの土をもって川幅を狭くすることはできるでしょうが、数日したらまた川幅はもとに戻ってしまいます。レーザーだけ…というのはこういう例えに似ています。川幅(血管)が拡張しないように、また川に流れる水(血液ですね)をきれいにしていく…とが大事です。私が食事などうるさくご注意するのもそのためです。
漢方薬にての体質改善、肌の断捨離、適切な軟膏指導、治療にアクセルをかけるレーザー治療などをコンビネーションにして皆様に提供してまいりましたし、今後もそのつもりです。
ですが、もともとこのような疾患になられる方は、お化粧やお手入れがお好きで、最新の化粧法などいろいろ取り入れてこられている、いわゆる「おしゃれさん」が多く、「それ全部やめてね」と私が言うと「びえ~ん」となってしまわれる方が多いこと、また肌断捨離などで、元の美肌を取り戻してきているのに、「先生、いつになったら元のような化粧できますか?」と聞かれる方もかなりおられます。私など、何も塗らず美肌になれば、こんな結構なことはない・・と思うほうなのですが、治療の長いお付き合いの中で、私のように思いなおされるかたもおられますし、「やっぱりお化粧したい~」「何か塗りたい~」みたいな声はありますよね。
2019年にミラノの国際皮膚科学会に「酒さの漢方治療」の発表をしに行った際、日本よりもはるかにこういった疾患に対する理解、研究が深いな、と思ったことと、これら疾患に対するドクターズコスメ的なものが結構あるのだとわかりました。ただ、化粧品はなかなか国際間では国により化粧品の内容に関する規制が違うので正式輸入は難しく、皆さんもネットで個人輸入するしかなく、使い方も適当に使うしかなく、問題が起こっても自己責任ということになってしまいます。当時からもう3年たちますが、この間ずっと
「酒さ、赤ら顔、刺激性皮膚炎、超敏感肌、脂漏性湿疹」に効果もあり、毎日濡れるもの・・を探してまいりました。コロナが始まる前は日本南部離島、国外も探し、上記状態に効果のあるものを探しまくりました。
私の考えでは、
抗酸化し、抗炎症し、赤みをターゲットとし、血流改善し、敏感な肌に刺激を起こさず、薄い皮膚を育て、保湿して
という非常によくばりなものでなければいけなかったのです。