2025年６月１日、金沢にて学会に参加して参りました。福井大学医学部泌尿器科教授の寺田直樹先生からお声がけを頂きまして、第60回北陸生殖医学会に吉川先生と二人で発表して参りました。今回、大会長を務められました寺田先生は京都大学の先輩であり、かつてはいちおか泌尿器科クリニックでも外来や手術を担当して頂いていたことがあります。また、市岡とは倉敷中央病院にて研鑽の若い日々を一緒に過ごさせて頂いた仲であり、今回は万難を排して参加せねばならんと、吉川先生と二人で頑張って演題を練って発表して参りました。

吉川先生のご発表は「閉塞性無精子症と診断し、Conventional TESEを行ったが、精子が採取できなかった症例の検討」というタイトルで、閉塞性か非閉塞性かの診断が意外と難しいことを報告頂きました。市岡の発表は、「3Dシミュレーションモデルを用いた非閉塞性無精子症の造精機能悪化の進行予測」という発表で、先の泌尿器科学会、国際生殖学会で発表した内容と同じものですが、あらためて北陸の産婦人科の先生方にもアピールしてきました。

山口大学泌尿器科教授の白石先生もお越し頂き、特別講演を賜り非常に盛会となりました。市岡は「学術奨励賞」なる、本来は若手の先生がもらうような賞も頂き、大変恐縮いたしました。寺田先生、ありがとうございました。これを機に北陸地方の生殖医療も盛り上げてまいりたいと思います！

2025年4月17～19日は福岡にて日本泌尿器科学会、4月26～29日は東京にて国際生殖医学会＆日本生殖医学会があり、いちおか泌尿器科クリニック、メンズファーティリティクリニック東京での研究の成果を発表してきました。一部診療をお休みさせて頂きご迷惑をおかけしましたが、明日からの診療に生かせる新たな情報も仕入れてきましたので、期待して頂きたいと思います。

京都駅前院院長・吉川武志先生のご発表は「Results and challenges of long-term sperm cryopreservation in male cancer patients (がん患者さんの精子凍結保存、長期成績について)」というタイトルで、1993年から30年にわたり、足立病院で精子凍結保存を行った担癌患者さんを解析した研究を発表しました。本邦においてはおそらく最長記録となるであろう本研究は、来場の皆さんの関心を一手に集めていました。

市岡の発表は「3D simulation analysis of microdissection sperm extraction predicts rapid deterioration of spermatogenesis in non-obstructive azoospermia（顕微鏡下精巣精子採取術の3Dシミュレーションモデルを用いた解析により、非閉塞性無精子症では急激に造精機能が悪化することが予想される）」と題した研究で、市岡が開発し、長年取り組んでいる3Dシミュレーションモデルを用いて、非閉塞性無精子症の患者さんでは何が起こっているのかを予想した結果を発表しました。

メンズファーティリティクリニック東京と連携している、トーチクリニック（恵比寿院、上野院）の田中先生によるご発表「Investigation of the standardization of sperm evaluation in testicular sperm extraction and its clinical utility (精巣精子採取術における精巣精子の評価方法の標準化、その有用性)」は、メンズファーティリティクリニック東京との共同研究であり、TESEの時に精巣精子をチェックする際の共通言語を作ろうという先進的な取り組みです。非常に注目を集めた重要な発表でした。

我々は臨床のみならず、研究活動にも力を入れています。応援よろしくお願いします。

2024年11月14-15日に名古屋にて日本生殖医学会が開催され、参加してきました。

理事長の市岡は、男性不妊フォーラム「男性不妊マイクロサージェリービデオディスカッション再来」というシンポジウムにて「誰でもできるmicroTESEをめざして」と題した講演を行いました。フロアからも多くの質疑を頂き、活発な議論が行われました。
続いて同じシンポジウムにて、メンズファーティリティクリニック東京の菅藤先生が「FNA Mappingを通して無精子症について改めて考える―NOAと術前診断した症例にmicro TESEを実施するのは本当に最適な方法であろうか？―」とのタイトルの講演を行いました。我々のグループから連続して登壇することとなり、存在感を示すこととなりました。

一般演題では、京都駅前院・院長の吉川武志先生が「当院における、男性高プロラクチン血症の病態と治療経験」の発表を行いました。見過ごされがちな珍しい疾患についての発表で、多くの注目を集めました。いい笑顔ですね！最高です。

我々のグループでは学術活動にも力を入れており、男性生殖医療の発展を牽引するつもりで頑張っています。