カテゴリー別アーカイブ: アトピー

皮膚のバリアを改善するスキンケア

NHK「あさイチ」では、
フィラグリンという物質が不足する体質の人は
肌が乾燥しやすく、
アレルゲンや刺激の影響を受けやすい
と放送されていました。

アトピー性皮膚炎で
汗をかくと、すごくかゆくなる人は、
大人も子供も多いのです。

汗はアレルゲンではないけど、
バリアが低下している皮膚では
かゆみ刺激になってしまうのですね。

ステロイドの入っていない保湿剤は、
皮膚のバリアを改善するのに役に立ちます。

ただし、

ぬりかた、

ぬる量、

ステロイドを一緒に使うときのぬる順番、

によっては、保湿効果が不十分になったり
ステロイドの効き目が薄まったりすることが
ありますので、注意が必要です。

まつもとクリニックでは、
診察のあと、
看護スタッフによる軟膏指導の時間をとって
「上手な保湿剤のつかいかた」
をお伝えするようにしています。

カサカサがよくならない
とお悩みの方、
一度、まつもとクリニックを受診してみてください。


フィラグリンと皮膚バリア機能

昨日(9月5日月曜日)、NHKのあさイチという番組で
アトピー性皮膚炎が取り上げられていました。

「こうすればアトピーは治る」という、
結構センセーショナルなキャッチを見て、
0して、×ッテン系の番組だったらどうしよう
と見ていて一瞬不安がよぎりましたが、

スキンケアとステロイド外用

という、至極まっとうな内容だったので
安心しました。

関東地方の患者さんや病院の取材があり
番組の最後に、
アトピー治療に参加したい人募集の
テロップも出ていました。

なんや、関東やったら遠くて行かれへん
とがっかりしている人に朗報です。

実のところ、
まつもとクリニック
アトピー診療は、あさイチとほぼ同じ、
というか、もう一歩進化させた内容なのです!

なかなかアトピーよくならないな~
自分も「きちんとした軟膏の使い方」を知りたいな、
と思っている方、
一度、まつもとクリニックを受診してみてください。

詳しくは、ホームページ、アトピー免許皆伝! へ

まつもとクリニックは診療予約ができます。
予約方法は、こちら


虫アレルギーに注意

前回、ユスリカが診察室に入ってきて困っている話をしました。

血液検査に「ユスリカ」「ヤブカ」「ガ」など、虫関連の項目がありますが、
ユスリカは人を刺したり、鱗粉をまき散らしたりしないのに
何のための検査?と疑問に思っていました。

アレルギーの検査会社から送られてきた資料に、
虫の死骸が細かくなったものが、空気中をただよい、
それを吸入することで喘息などのアレルギー反応をおこすことがある
と書いてありました。

残暑になり、道に蝉の死骸が落ちているのを時々見かけます。
気持ちよいものではありませんが、
つぶれたり、粉のようになったりしているものもあります。

こういうのが、虫アレルギーになるのか。。

ユスリカの空気中のアレルゲン量は、
初夏と秋に2つのピークがあり、秋の方が高いのですが、
この季節に一致して喘息や鼻炎が悪化する人は
一度調べてみたらいかがでしょうか。


ユスリカ侵入中。。

まつもとクリニックは、京都市左京区の南に位置します。
回りには、平安神宮、吉田山、
少し離れて大文字(如意ヶ岳)などがあり
緑も多くて、いい場所だと思います。

しか~し、
虫が多い。。。
特に、ユスリカってヤツが。

ユスリカは、
大きさ5mmぐらいで
ミニチュアの蚊のような虫ですが、
人を刺したりはしません。
夕方、土手などに蚊柱を立てるのは
このユスリカなのです。

夕方の診察や、
夜に残ってカルテ整理していると、
ちらちら飛び回って
とてもうっとおしいし、
クリニックとしてもいかがなものかと。

帰宅前に殺虫剤を噴霧していますが、
自然は多い方がいいけど
虫はNG
ってのは人間の身勝手かもしれませんね。


OD錠なるものを試してみる

最近、夜中の暑さは少しまし、なのでしょうか?
寝ている間、扇風機を回しっぱなしにして、咽が痛くなってしまいました。

漢方の桔梗石膏を飲んだら痛みはなくなりましたが
鼻声、水ばなが続いて
逆に患者さんから心配されています。。

手元に、某社の抗アレルギー薬があったので
服用してみました。
OD錠(口腔内溶解錠)といって、
水がなくても口の中で勝手に溶ける製品です。

ところが、
なにやら溶けカスのようなものが結構残って
しかも、苦い。。。

なんじゃぁ、こりゃぁ!

これは、イマイチ、なのでは?

何事も試してみないと分からないものですね。

まつもとクリニックは、
何と、
院長自身が花粉症、
婦長がアトピー、
というアレルギー・ツートップ体制なので、

患者さんの指導や薬を選ぶときに
自分の実体験が多少なりともお役に立てればいいな
と思って日々の診療にのぞむようにしています。


熱帯夜。。夜中はエアコンを使おう。

今日は七夕。

あいにくの雨ですが、ここ数日の猛暑がましなので、
ほっと一息といった感じですね。

福島原発事故後の「節電要請」で、エアコンを使うと悪い気がして
使用を控えている人もおられるかと思います。

6月最終週には、日本全国で熱中症患者が急増し、
命を落とす人も。
猛暑に加えて、「節電」で無理をされてないとよいのですが。

現に、昨日の診療では、
発熱して食事がとれなくなり来院され、
点滴した患者さんが3人おられました。

暑さでアトピーが悪化している患者さんも多くなっています。

ところで、

読売テレビのニュース番組で
辛坊治郎氏が関西の電力需給について解説していましたが、

会社が休みの土日、お盆の電力消費は、
平日の半分ぐらいしかなく、
電力の供給量には余裕が十分あるので、
会社が休みなら家庭であまりに神経質になる必要はないそうです。

昼間に、企業の生産活動+家庭での消費が重なるとピンチということですね。

新聞、テレビでよく見る電力需要量のグラフでは
夜間は昼間に比べてぐっと下がっています。

ですから、
少なくとも関西では、
熱帯夜でのアトピーの悪化、不眠、体力消耗防止のために
夜間は適温でのエアコンの使用はかまわないと思います。


院内勉強会「抗アレルギー薬・ザイザル」を行いました

最強の抗アレルギー剤!? ザイザル登場。

ザイザルって、どこかの秘密結社のような名前、と思っていましたが

勉強会のさわりで

ザイザル=Xyzal=Xyz+al

→「Xyz」はアルファベットの終わり3文字で「最後の」、
「al」はアレルギーの意味、
と聞きました。
今後しばらくは、新しい抗アレルギー剤は開発されないらしく
その意味で、「最後の」と名付けられたそうです。

ていうか、名前付けた人、カクテルの飲み過ぎ?
それとも、シティハンターのファン??

最近の新薬は○○HDとか、
全然覚えられない名前ばかりで困っていましたが
これなら、インパクトは最強ですね。

閑話休題

現在発売中の
「ジルテック」から、
眠気の原因となり、抗アレルギー作用が低い成分を除去したのが
スーパージルテック「ザイザル」
ということです。

物質には、L体とD体という鏡像関係にある「光学異性体」が存在しますが
薬効成分の強いL体のみで作った薬なのです。
しかし光学異性体とは、、戦闘妖精雪風の世界ですな。。。

ジルテックより効き目があり、眠くなく、少し安いとは、
期待してしまいますね。

12月中旬発売。

まつもとクリニックでは、
院長の私を含めて、スタッフ自身が花粉症だったり
アトピーだったりしているので、
発売されたら早速試しに使ってみようと思っています。


プロトピックの真実

アトピー性皮膚炎で受診数回目の患者さんから、
「プロトピック軟膏は、副作用大丈夫なんですか」
と質問されました。

ステロイド、プロトピック併用で、ずいぶん調子よくなっている方ですが、
詳しく尋ねたところ、
「温泉療法のサイトを見て、心配になった」
とのことでした。

結論からいいますと、
「ひりひり刺激感がほとんどない」状態で
年齢、用法、用量を守って使用していれば
安全性に大きな問題はないといえます。

匿名のネット上で議論をしても
水掛け論になってしまうでしょうから
ここでは、参考になるホームページを紹介しておきます。

京都皮膚科医会
最近のアトピー性皮膚炎治療薬に関する報道について

日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎診療ガイドライン(2009年)
PDFファイルが開きます。

日本皮膚科学会

九州大学医学部 皮膚科学教室
タクロリムス外用療法

まつもとクリニックに通院中で
「やっぱり気になる。」「説明聞きたい。」と思われる方は
診察の時か、看護スタッフに
その旨お伝えください。

プロトピックQ&A
その他、ネタをそろえていますので
わかりやすく解説いたします。

プロトピック軟膏の、
「ひりひり刺激をさける上手なぬりかた」
のワザもお伝えしますよ。

20101112


開業一年 ~あの頃のこと、そしてこれからのこと <1>

「アトピー免許皆伝!!」

「アトピー免許皆伝」って何?
と思われる方も多いと思いますが

私は、京都の高雄病院に勤務していた10年間に、
江部康二先生はじめ先輩の先生方、
また外来、病棟で軟膏指導している看護師さんたちから
アトピー性皮膚炎の治療を学んできました。

高雄病院で入院治療を受けたアトピーの患者さんは
1週間ぐらいでぐんぐんよくなっていきました。

漢方薬、
ステロイド、プロトピック、保湿剤などの外用剤、
抗アレルギー剤など、
医療保険でつかえる普通の薬で
十分な治療効果が達成できるのです。

私は、
喘息のステロイド吸入治療と同じで
適切に治療すれば、
どこでも誰にでも使える薬で
アトピーはよくなる、
と強く思いました。

ただし、
よくなるためには、
具体的な「上手な軟膏の使い方」を
患者さんに十分に理解してもらうことが
絶対にかかせません。

喘息の吸入キットを「ハイ」と渡しただけでは
上手に吸入できないのと同じです。

まつもとクリニックでは
「上手な軟膏の使い方」をお伝えするのを
運転免許教習所にたとえて、

また、
私自身が、居合道を習っていたり、
幕末史好きなのにひっかけて、
「アトピー免許皆伝」
と呼んでいます。

興味を持たれた方は、ホームページをご覧になってください。

→ 「アトピー免許皆伝」


院内勉強会「入浴とスキンケア」を行いました。

20101021
「楽しく洗って、皮膚を清潔に」

ポイントは、
・石けんはよく泡立てて、泡だけで洗う。
・十分洗い流す。
・入浴後、できれば10分以内に外用剤をつける。
・外用剤は、すり込まない。たっぷりつける。

普段の軟膏指導に生かしていきたいと思います。

パンフレットも、たくさんストックありますので、
ご希望の方は診察時か、看護師さんにひとこと
「パンフちょーだい」とお伝えください。