月別アーカイブ: 2023年3月

歯医者で花粉症が良くなった話

今年のスギ花粉はキツいですね。ピークアウトが待ち遠しいです。

私(院長)も3月中旬ごろは、喘息、鼻水、目の痒み、頭痛のクワドリパンチでへろへろの毎日でした。

喘息の定期吸入と、第2世代抗ヒスタミン薬とロイコトリエン拮抗薬を毎日飲んでいます。例年、キツいときには漢方も飲んで対策していたのですが、今年は、全国的に漢方薬が入手できなくなり大変困っています。

そんな中、歯科治療に行ってきたときの話です。

行きの車の中でも、鼻水かみまくっていて、「これでは治療中こまるなぁ」と心配していました。
ところが、チェアに座った途端、ビタッと鼻水が止まって、鼻づまりもゼロに!

「ん?鼻水治まって調子ええぞ」

この日の治療内容は、新しくした奥歯の詰め物をはめ直すのと、麻酔なしでできる程度の虫歯の治療でした。

「わかった、そういうことか」
「歯科のチェアに座って緊張して、アドレナリンがでたせいや、きっと」

これまで歯根管の治療や、麻酔注射などで我慢することが何度もあったので、

歯科のチェアに座る
→過去の痛みを思い出し条件反射で交感神経が緊張
→体内のアドレナリンが上昇
→鼻づまりが消失

条件反射ってスゴいな。

ただし、効果は一時的。。
会計終わって駐車場に戻った時には、すぐまた鼻づまり状態になっていました。
残念ッ!

<続く>
次回のブログで、アドレナリンに関連した内服薬の話をします。

 


5月連休中の診療について

連休中もカレンダー通りの診療をしていますが、
念のために休診日、診療日のご案内をしておきます。

4月29日(祝・土) 休診
4月30日(日) 休診
5月   1日(月) 元々月曜日は休診日
5月   2日(火) 通常通り診療
5月   3日(水) 祝日・休診
5月   4日(木) 祝日・休診
5月   5日(金) 祝日・休診
5月   6日(土) 通常通り診療

5月6日(土)以降、通常通り診療します。

祝日の29日(土)と、元々休診日の月曜5月1日は休診になりますのでご注意下さい。

 


花粉症、アレルギー性結膜炎の治療~目の痒みのセルフケア

今年はスギ花粉が大量に飛び、花粉症の症状に悩まされている人がとても多いです。

目の痒みに対して点眼薬を処方している患者さんから、「すぐなくなるのでたくさん出して欲しい」と言われることが時々あります。

「1本1ヵ月分なのですが、なぜ、すぐなくなるのですか?」

自宅での目薬の使い方をお聞きすると、目薬の液で目を洗うように、1回に数滴使うので、すぐなくなってしまうことがわかりました。

点眼薬の処方は、1ヵ月に1~2本と薬によって決められているので、たくさん出せないのです。

そこで本日は、処方された目薬の用法用量を守りながら、痒みを改善するワザをお伝えしたいと思いいます。

1)外出から帰宅後、手洗い、うがいの後、顔も洗う
顔についている花粉を洗い流します。

2)市販の「洗眼液」で目を洗う
「アイボン」が有名ですね。私(院長)は「ロート・ビタフラッシュ洗眼薬」を愛用しています。

3)目の周りに「洗眼液」がついたままにならないよう、拭き取る
ティッシュで押し拭きします。こすらないように。

4)その後点眼する
1日2回、4回など、用法を守りましょう。

私(院長)も花粉症持ちで、今年はキツい症状に悩まされていますが、市販の「洗眼液」は結構有効です。「洗眼液」も医薬品なので、使用回数、量を守り、自分に合った商品を探してみて下さい。

 


3月13日からのクリニック内でのマスク着用について

3月13日から、「マスクを着用する、しないは個人の判断」が政府の基本方針になりました。

これには例外があり、「医療機関や高齢者施設を訪れる」際のマスク着用は「推奨」になっています。「訪れる」って何?「受診、お見舞い」ジャナイノ??

「推奨」なので、お願いベースではありますが、「しなくてOK」とは書いてないので、当面、院内では引き続き「マスク着用」をお願いします。

 


4月1日から、医療費の窓口自己負担が変わります

毎年新年度には、医療保険制度の改定があり、窓口自己負担が変更になることがあります。

今年も4月1日より、マイナンバー保険証の持参あり/なし、ジェネリック医薬品を普及させやすくする一般名処方などで、窓口自己負担の金額が少し変わります。

これは政府の決定ですので、ご了承ください。

マイナンバー保険証を持参されるほうが負担が減ります。読み取り機で保険番号などを確認しますので、必ずクリニックまでお持ちください。

役所の手続き不備のためマイナンバー保険証が読み取り機で確認できないことがあります。念のため、これまでの紙/カードの保険証もあわせてお持ちください。

 


花粉症、アレルギー性鼻炎(4.2)~治療、抗ヒスタミン薬

第2世代抗ヒスタミン薬

アレグラ、アレジオン、クラリチン、タリオン、、
これらの薬の名前はテレビCMで連日流れているので、聞いたことある方は多いと思います。CMの薬は、処方薬と全く同じ成分の市販薬として薬局で買うことが出来るようになっています。

そのような時代、花粉症でわざわざクリニックにかかるメリットはあるのでしょうか?
ブログ記事、「花粉症初期治療をおすすめします!」でも書きましたが、もう一度載せておきます。

私は、4つのメリットがあると考えています。

1)早く効いたり、眠気の少ない、改良された薬で治療をうけられる。
ビラノア、デザレックス、ルパフィンなどは、まだ市販されていません。

2)アレグラ、タリオンなどには、「オートジェネリック薬」という、100%同一成分のジェネリック薬があり、治療費の負担を軽くすることが出来る。
実際、市販薬を2、3ヵ月分購入すると結構な負担になると思います。

3)症状悪化時、ロイコトリエン拮抗薬(オノン、シングレア、キプレス)など、これまた市販薬にはない薬を併用でき、症状改善することができる。

4)「まつもとクリニック」では予約診療をしているので、待ち時間は比較的に短くすみます。

花粉症の内服治療は、シーズン中は症状がましになっても休まず定期的に服用するのが基本です。
自分の「シーズン」がいつからいつまでなのか、は血液検査で知ることが出来ます。
花粉症の検査~特異的IgE抗体検査

まつもとクリニックは、待ち時間対策と感染対策のため予約診療をしていますので、受診希望の方は電話でアレルギー科初診の予約をお取りください。
予約方法はホームページをチェックしてください。

 


花粉症、アレルギー性鼻炎について(4.1)~治療、総論

花粉症の治療

花粉症の治療には
1)内服治療
2)点鼻液
3)点眼薬(目薬)
4)漢方治療

5)生物学的製剤
6)舌下免疫療法
)鼻粘膜レーザー治療
などがあります。

まずは、花粉症治療のメインとなる内服薬について説明していきます。

1)内服治療
時に西暦1996年5月、眠気が少ない新薬「第2世代抗ヒスタミン薬」として「アレジオン」が発売されました。それまでの花粉症の薬は、飲んだら眠くなる副作用があり、鼻水か、眠気か、で結構大変でした。

「アレジオン」発売以後は、眠気の少ない内服薬が続々と開発され、花粉症の治療に役立っています。ちなみに「眠くなる薬の方が花粉症はよくなる」という人が時々いますが、これは誤解であり、花粉症の改善効果と眠気には全く関係がないことが明らかになっています。

「アレジオン」発売から27年後、西暦2023年の現在では、花粉症の内服治療薬は
① 第2世代抗ヒスタミン薬
② ロイコトリエン拮抗薬
③ その他
にグループ分けできます。

次回は、第2世代抗ヒスタミン薬について説明します。