先週末に万博記念公園に夜桜を見に行きました。
前回夜桜を見たのはコロナ禍以前だったので、ずいぶん久しぶりでした。桜は、何度見ても新鮮な感動があります。ライトアップされた桜は美しく、その後ろに見える太陽の塔がとても幻想的でした。帰りはつい屋台を覗いてしまいます。「花より団子」もまた、お花見の醍醐味のように思います。
作成者別アーカイブ: かわぐちクリニック
いいものを見つけました
明けましておめでとうございます
今年もありがとうございました
早いもので大晦日となりました。今年も無事に診療を終えることができて感謝しています。
年末はゆっくり過ごしています。昨日は、映画「はたらく細胞」を観てきました。以前から、体の仕組みを分かりやすく描かれたアニメがあると聞いていたのですが、映画になっていると知って観に行きました。この映画は、私たちの体内で働いている数十兆個もの細胞を擬人化した話で、赤血球や白血球などがウィルスや細菌と戦って人の体を守るという話です。なかなか上手く体内の免疫システムが擬人化されています。何より、笑いあり涙ありのストーリーが面白かったです。普段はあまり気にかけることのない自分の免疫システムに、感謝と愛着がわいてきました。年末年始は、自分の体内の細胞に負担をかけないよう、食べ過ぎ飲みすぎに気を付けて過ごそうと思います。
皆さんも健康に気を付けて、よい年をお迎えください。
長谷寺(奈良県桜井市)
休日は自然豊かな場所を散策することが気に入っています。先日は、奈良県桜井市にある長谷寺へ参拝に行ってきました。長谷寺には以前、偶然に立ち寄ったことがあるのですが、その日は時間がなくゆっくりお参りできませんでした。すごく雰囲気のいいお寺だったので「紅葉の頃にまた来たいなあ」と思っていました。そして、何とか紅葉に間に合う頃に参拝することができました。
長谷寺は山の中あるお寺で、本堂に行くまでに「登廊」と呼ばれる399段の長い階段を上っていきます。この登廊はとても趣があります。その先の本堂には、舞台と呼ばれるテラスのような場所があり、そこからの紅葉に彩られた奈良の山々の眺望は圧巻でした。ご本尊である「十一面観世音菩薩」は10メートル以上もあり、息を飲むほどの荘厳さです。
クリニックには、奈良から通って来られる患者さんも多く、僕が参拝した寺社のことで話が弾むこともあります。皆さんに色々と教えてもらうことも多くて嬉しいです。長谷寺のある桜井市は三輪そうめんの産地とのことで、にゅうめんを食べて体を温めて帰路につきました。
ウォーキング
法隆寺
少し前になりますが、奈良県の法隆寺に行ってきました。法隆寺は聖徳太子が建立したと、子どもの頃に学校で習ったのを思い出しながら参拝しました。世界最古の木造建築として、1993年に世界遺産(文化遺産)に登録されています。
法隆寺は、さすが聖徳太子が建立しただけのことはあり、建物だけでなく多くの国宝が収蔵されています。見学していると、教科書で見たような気がするものが沢山あるのです。そんな気がするのは僕だけではないようで、周りで「これ教科書に載ってたやつや」と話しているのを、何度か耳にしました。みんな思うことは同じだ思うと嬉しくなります。初めて目にする仏像なのに、なぜか懐かしい気持ちになる。例えるなら、遠い記憶の中の人に久しぶりに会ったような感じでしょうか(ただし教科書の中の人だけど)。
今回は「夢殿」の救世観音菩薩像(国宝)が特別に開扉されていると知り、参拝に行きました。春と秋に1か月ずつ特別に開扉される秘仏で、聖徳太子の等身像と伝えられているそうです。この救世観音像のお顔は凛としていますが、とても穏やかで、見ていると気持ちが和んでくるようでした。
当日は天気に恵まれ、柿の葉寿司を食べて、奈良漬けをお土産に買い、のんびりと参拝できました。せっかくなので御朱印帳を買い、御朱印をいただきました。御朱印は初めてですが、お寺とご縁が持てたように感じていいものですね。これからもお寺や神社に参拝に行ったときは、御朱印をいただこうと思います。
お昼ごはん
かやぶきの里
早いものでもう11月も半ばとなりました。長かった夏も過ぎて、ようやく少しずつ秋らしくなってきました。休日は自然豊かな田舎を散策することが、最近のお気に入りの過ごし方です。週末、京都府北部の南丹市にある「美山かやぶきの里」に行ってきました。
かやぶきの里は、「日本の原風景を残すところ」として、国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれた山間部にある集落です。かやぶき屋根の民家が立ち並ぶ風景は、今も昔と変わらず生活をしながら守られていることが、素晴らしいと思います。
ススキや稲わらでできた茅葺(かやぶき)の屋根は、夏は涼しく冬は暖かい通気性と断熱性に優れたもので、この茅葺の技術は2020年にユネスコ無形文化遺産に登録されています。屋根は20年毎に葺替え、役目を終えた茅は、畑の肥料となり土に戻ります。これぞ完璧なエコロジー!先人の知恵は偉大です。
日本昔話に出てくるような、どことなく懐かしい感じがする集落内を散策しながら、紅葉で色づいた山の景色をのんびり眺めたりしてリフレッシュできました。
診察室便り ー境界知能ー
最近、境界知能という言葉をメディアで聞くようになりました。
境界知能とは、知的水準(知能)が知的障害と平均の間にあり、具体的にはIQが70~84を言います。およそ7人に1人(14%)いると言われ、1クラス30人の中に4人いることになります。知的障害ではありませんが、IQが平均より低いため、社会に出ると様々な生きにくさを抱えてしまいます。複雑な業務やコミュニケーションなどが苦手なため、仕事がうまくいかずストレスを抱えやすくなります。
僕は診察を通して、多くの境界知能の患者さんとお会いしています。人によって様々ですが、中には見た目や話しているだけでは、境界知能だと気付くことが難しい方もいます。仕事で困っていることは多いのですが、診察室での受け答えは、一見スムーズで落ち着いて話されます。WAISという検査をしてみて、ああ、そうだったのかと分かるわけです。境界知能を念頭に置いている医師でさえ気付かないこともあるのですから、一般社会では、本人も周りも境界知能であることに気付かずに過ごしている方は多いと思います。中には、大学を卒業している方もいます。
境界知能は、一見しただけでは分からない、話をしても分からない、ここに境界知能の方の苦しみがあるのです。これは、原因が分からないまま、仕事がうまくいかないことに悩んでいる方がいるということです。本人も周りも、なぜ仕事が出来ないか分からず困っており、発達障害を疑って診察に来られる方も多いです。発達障害と境界知能を併発することもよくあります。
子どもの頃、成績は悪いけれど特に問題行動がない場合、「勉強が苦手な普通の子ども」として育ち、大人になります。そして、社会に出て様々な壁にぶつかり、原因が分からず困っている。そういった経過をたどる境界知能の方が多くおられます。これは、日本の教育制度の健常と障がいの狭間で、適切な療育と支援からこぼれ落ちてしまったとも言え、これからの教育制度の改善を望みます。
今まで「普通」と思って生きてきた方に、大人になってから境界知能であることを伝えることは、心が痛みます。中にはショックを受ける方もいます。境界知能の方が生きやすい社会のあり方を考えてやみません。
出典:NHKニュースより