アレルギー検査(1.6)~特異的IgE抗体、カビ(真菌)編

2ヵ月ぶりの、IgE検査の解説です。。

一度に39項目測定できる血液検査、View39。
カビ(真菌)の検査は4項目あります。
アルテリナリア
アスペルギルス
カンジダ
マラセチア

クラドスポリウム
ペニシリウム
などは、特異的IgE CAP シングルアレルゲンで検査できます。

日本は高温多湿で一年中カビ(真菌)が繁殖します。特に梅雨期から夏にかけては多く繁殖し、カビアレルギーを起こしやすくなります。

アレルギー症状の原因となるカビ
空中浮遊真菌
クラドスポリウム(クロカビ)
アルテルナリア(ススカビ)
ペニシリウム(アオカビ)
アスペルギルス(コウジカビ)

カビの胞子が空中に浮遊するため、吸い込むことによって、気管支喘息やアレルギー性鼻炎などの原因となります。
また、カビが増えると皮膚に付着してアトピー性皮膚炎の原因になります。

ヒト寄生菌
カンジダ  腸管内などに常在
マラセチア 皮膚に常在

「常在」(じょうざい)というのは、普段から住み着いている、と言うことです。元気で体調に問題なく、菌の量が普通なら、特に病気にはなりません。また、常在菌なので、アレルギー反応があるからといって、抗菌剤で全滅させることもできません。

ただし、皮膚カンジダ症や、マラセチア毛包炎を発症した場合は、抗真菌剤で治療します。

これらのカビに対するIgE抗体が高値になるとアトピー性皮膚炎が重症化しやすくなります。その場合は、カンジダ、マラセチアの感染症がないことを確認し、ステロイド軟膏などでアトピー性皮膚炎の治療をしっかり行いながら、腸内環境、皮膚環境を整えていくようにします。

赤字はView39検査に含まれる項目です。

 






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