大豆アレルギーと「Gly m 4」
豆腐や納豆は食べられるのに、豆乳だと口がかゆくなる人がいます。
同じ大豆でも、アレルギーの起こり方が違うことがあるのです。クラス1食物アレルギー、クラス2食物アレルギーといって区別していますが、その違いについて説明します。
2種類ある大豆アレルギー
1)
乳幼児期に発症する大豆アレルギーは、食べたり口の周りの皮膚についたりすることで発症します。
いわゆる「普通」の食物アレルギーで、大豆製品全般に症状が出ます。
特異的IgE検査では「大豆」が陽性、数値が高くなります。
2)
一方で、花粉症のある人が、大豆にもアレルギーを起こすことがあります。
以前に、口腔アレルギー症候群の項目で記事を書きましたが、
ハンノキやシラカンバの花粉にアレルギーのある人が、花粉と似た構造を持つある種の大豆タンパクに反応して、大豆アレルギーを起こすようになります。
この大豆タンパクは、「Gly m 4」と呼ばれ、特異的IgE検査で調べることが出来ます。残念ながらView39には含まれていません。
「Gly m 4」は、豆乳、湯葉、やわらかい豆腐など、生っぽい大豆製品に多く含まれます。
加熱や発酵などの加工処理を行うと、アレルギーを起こしにくくなります。
そのため、納豆やしょうゆなどの加工品では「Gly m 4」による口腔アレルギー症候群は起こりにくくなるのです。
クラス1食物アレルギーとクラス2食物アレルギー
食材を食べて、その食材の特異的IgEが増え、アレルギーを起こすことを、クラス1食物アレルギー
花粉症が先で、似たような食物タンパクにアレルギーを起こすことを、クラス2食物アレルギー
といいます。
長くなりましたので、次回に続きます。