スーパーなどの入り口に手指の消毒用としてポンプに入った液体が置いてありますが、
ラベルなしで成分不明のこともあったりします。
そんな時、本当に抗ウイルス効果のある液体が入っているのか
職業柄ついつい疑ってしまいます。
未だに正規品の70%エタノール(アルコール)は、クリニックでも入手困難です。
新型コロナ流行以前には、注文したら翌日配達されていましたが
今では1ヶ月待ちで1回の注文で500mlだけ、など制限がかかるようになりました。
湯水のようにアルコールをどんどん消費できる店があるとは到底思えません。
手指の消毒用に
塩化ベンザルコニウムをおいている施設もあります。
塩化ベンザルコニウムは「逆性石けん」ともよばれ、
手洗いや物品の消毒に使われます。
有機物で効果が弱くなる、
つまり手の汚れを洗い流してからでないと
効果不十分になるので、
スプレーで使用するのには向いていません。
消毒液の効果を判断するのに役立つ豆知識をひとつ。
商品のラベルに、小さい文字で成分が書いてありますが、
この成分の順番は、
薬事法により、たくさん含まれる順に書くよう決められています。
70%エタノールなら、
当然、エタノールが一番先に書いてあります。
もしラベルに、
水、グリセリン、エタノールと書いてあれば、
エタノールは3番目なので
100÷3=0.333、、
最大でも33%の量しか入っていないことになりますね。
エタノールが2番目でも50%以下なので
有効なアルコール消毒液は、必ずエタノール(アルコール)が
一番目に書かれている
ということがわかります。
時々「除菌、抗菌」と宣伝しながら
エタノールが成分表の最後の方に
チョロッと書いてある商品もあったりします。
そのようなものは使わずに、しっかり石けん手洗いをしましょう。
(続く)