リワークプログラム(その25)

心療内科 精神科大阪府 豊中市千里中央駅千里ニュータウン医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワークプログラム」の25回目です。引き続き、リワークプログラム(職場復帰支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】■業務遂行能力についての評価
主治医の職場復帰許可リワーク許可)があったとしても、実際に就業が継続できるかどうかの判断は困難です。健康水準が低ければ、どんな良い職場復帰支援制度リワーク支援制度)があろうとも再発のリスクが大きくなるため、復職リワーク)にあたっての評価および判断は重要です。遂行機能の判断材料としては、注意力や集中力のテストも存在するが、毎日出社して行う業務の遂行機能としてそのままあてはまることはできず、総合的に判断するのが現在のところ最も良い方法のようです。「職場復帰準備性リワーク準備性)評価シート」なども利用可能です。
■職場環境の評価
本人の回復が良好であっても、ストレス要因が除去されていなければ、再発する可能性は高くなります。以下の内容について評価し、実施可能な内容で労働者本人と業務や職場との適合を図る必要があります。
①業務および職場との適合性(業務と労働者の能力および意欲・関心との適合性、職場の人間関係など)
②作業管理・作業環境管理に関する評価(業務量[作業時間、作業密度]や質[要求度、困難度など]等の作業管理の状況、作業環境の維持・管理の状況、時期的な変動や不測の事態に対する対応の状況)
③職場側による職場復帰支援準備リワーク支援準備)状況(職場の雰囲気やメンタルヘルスに関する理解の程度、実施可能な業務上の配慮[業務内容や業務量の変更、就業制限等]、実施可能な人事労務管理上の配慮[配置転換・異動、勤務制度の変更等])
これらについて、主に事業場内産業保健スタッフ等が中心となり、職場復帰支援リワーク支援)にあたって必要と思われる事項について検討します。また、治療に関する問題点や、本人の行動特性、家族の職場復帰支援状況リワーク支援状況)など職場復帰の阻害要因リワークの阻害要因)となりうる問題点についても整理し、その職場復帰支援策リワーク支援策)について検討します。本人の希望(復職先リワーク先)、業務上の配慮、職場や人事労務管理スタッフ・産業保健スタッフ等への希望)も含め、復職支援を進めていくリワーク支援を進めていく)ことが望ましいです。その際、家族の復職支援を得るリワーク支援を得る)ために家族からの情報提供や話し合いの機会を設けることも必要な場合があります。家族に対しては、本人のおかれた状況を理解してもらい、体調は改善しつつも波があるため、叱咤激励せずに温かく見守るよう助言するのがよいです。
以上、心療内科豊中市千里中央駅直結千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。






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