千里中央(大阪府豊中市・北摂千里ニュータウン)、心療内科(メンタルヘルス科)・復職支援(リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「心療内科医の役割と勤労者のメンタルヘルス(勤労者の心療内科的健康)」の8回目です。引き続き、心療内科医の役割と勤労者のメンタルヘルス(心療内科的健康)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖職場のメンタルヘルス概観(職場の心療内科的健康概観)〗(Ⅶ)
~職場のメンタルヘルスの概観と法令(職場の心療内科的健康の概観と法令)/メンタルヘルス指針(心療内科的健康指針)⑦~
◎国によるメンタルヘルスマネジメント(心療内科的健康マネジメント)ⓕ
■ストレスチェックと産業医のかかわり
ⅰ.ストレスチェック制度におけるメンタルヘルス科専門医(心療内科的健康科専門医)(精神科医・心療内科医)の役割
⇒ストレスチェック制度においてメンタルヘルス科専門医師(心療内科的健康科専門医師)(精神科医師・心療内科医師)は、ストレスチェック実施者、メンタルヘルス科面接指導(心療内科的健康科面接指導)、一般メンタルヘルス相談の3つの場面(一般心療内科的健康相談の3つの場面)で関与します。このストレスチェック制度における3つの役割の中で、ストレスチェック実施者の場合はメンタルヘルス専門医(心療内科的健康専門医)(心療内科医・精神科医)とだけ記され、唯一、一般メンタルヘルス相談のみに産業医(一般心療内科的健康相談のみに産業医)とされており、メンタルヘルス科面接指導について(心療内科的健康科面接指導について)はメンタルヘルス専門医師(心療内科的健康専門医師)(心療内科医師・精神科医師)や産業医、地域産業保健センターなどとなっています。産業医は医師でありストレスチェック制度におけるすべての役割を果たすことができるか、医師としてのかかわりと、産業医としてのかかわりとの違いを理解してメンタルヘルス対応する必要(違いを理解して心療内科的健康対応する必要)があります。
ⅱ.ストレスチェック実施者と産業医
⇒事業者はメンタルヘルス科医(心療内科的健康科医)、保健師などメンタルヘルススタッフ(心療内科的健康スタッフ)、ストレスチェック検査を行うために必要なメンタルヘルス医療知識(心療内科的健康医療知識)についてのメンタルヘルス研修(心療内科的健康研修)であって厚生労働大臣が定めるものを修了した看護師または精神保健福祉士などメンタルヘルス職(心療内科的健康職)によって心理的なストレスの程度を把握するためのストレスチェック検査を行うことが、安衛法、安衛則によって定められています。すなわち、ストレスチェックの実施者になり得るのは、メンタルヘルス科医師(心療内科的健康科医師)を含む4つの職種となります。このストレスチェック実施者の役割を産業医が担う必要があるか否かについては、安衛則上は産業医がストレスチェック実施者として直接従事することまでは、求めていないとしているものの、ストレスチェックは当該事業場の産業医などが実施することが望ましい、としており、実務上の混乱が生じる場合があります。
ⅲ.メンタルヘルス科面接指導と産業医(心療内科的健康科面接指導と産業医)
⇒ストレスチェックの結果により、高ストレスとメンタルヘルス判定(心療内科的健康判定)された勤労者には、ストレスチェック実施者からメンタルヘルス科専門医の主治医(心療内科的健康科専門医の主治医)のメンタルヘルス科面接指導を受けるように推奨(心療内科的健康科面接指導を受けるように推奨)が行われます。この勤労者が事業者に申し出を行った場合、事業者はメンタルヘルス科専門医の主治医(事業者は心療内科的健康科専門医の主治医)によるメンタルヘルス科面接指導を行わなければならない(心療内科的健康科面接指導を行わなければならない)です。このメンタルヘルス科面接指導を行う医師(心療内科的健康科面接指導を行う医師)について、前述のストレスチェック実施者と同様に、産業医に直接従事することまでを求めたものではないが、当該事業場の産業医がメンタルヘルス科面接指導を行うことが望ましい(産業医が心療内科的健康科面接指導を行うことが望ましい)、とされています。メンタルヘルス科面接指導の実施(心療内科的健康科面接指導の実施)は、ストレスチェックの実施と異なり、メンタルヘルス科面接指導の実施事務従事者(心療内科的健康科面接指導の実施事務従事者)や外部メンタルヘルス機関(心療内科的健康機関)(メンタルヘルス科専門病院(心療内科専門病院)・メンタルクリニック(心療内科クリニック))が介在せず、メンタルヘルス科専門医の主治医と勤労者の間で実施(心療内科的健康科専門医の主治医と勤労者の間で実施)するものです。このため、メンタルヘルス科面接指導(このため、心療内科的健康科面接指導)を行うメンタルヘルス科専門医の主治医は、自身で責任をもって実践(心療内科的健康科専門医の主治医は、自身で責任をもって実践)することとなり、外部メンタルヘルス機関(外部心療内科的健康機関)(メンタルヘルス科病院(心療内科病院)・メンタルクリニック等(心療内科クリニック等))が関与する場合のストレスチェック実施とは大きく異なるメンタルヘルス状況(心療内科的健康状況)にあります。一方、メンタルヘルス科面接指導後(心療内科的健康科面接指導後)に事業者宛にメンタルヘルス報告書(心療内科的健康報告書)・メンタルヘルス意見書(心療内科的健康意見書)を作成することになるが、特に就業に関するメンタルヘルス意見(就業に関する心療内科的健康意見)は、勤労者のメンタルヘルス確保(勤労者の心療内科的健康確保)とともに事業者が安全配慮義務を果たすうえで重要なメンタルヘルス内容(心療内科的健康内容)となり、勤労者のメンタルヘルス状態(勤労者の心療内科的健康状態)や就業状態の把握に加え、事業場における職場環境の実態や就業規則など職場のメンタルヘルス制度(職場の心療内科的健康制度)との整合も図る必要があります。さらに、産業医の役割として、勤労者の就業に関するメンタルヘルス意見(勤労者の就業に関する心療内科的健康意見)を述べることは重要かつ職場のメンタルヘルス専門的事項(職場の心療内科的健康専門的事項)であり、これらの観点から考えると、産業医がメンタルヘルス科面接指導を担当(心療内科的健康科面接指導を担当)することが望ましいと考えられます。
ⅳ.一般メンタルヘルス相談と産業医(一般心療内科的健康相談と産業医)
⇒一般メンタルヘルス相談(一般心療内科的健康相談)とは、産業医、保健師等のメンタルヘルス職(保健師等の心療内科的健康職)が通常の産業保健活動などメンタルヘルス活動(心療内科的健康活動)の中でさまざまなメンタルヘルス相談(心療内科的健康相談)を受けているが、そのメンタルヘルス相談対応(心療内科的健康相談対応)の一環としてストレスチェックの結果に関するメンタルヘルス相談を受けつける(心療内科的健康相談を受けつける)ものです。この一般メンタルヘルス相談(この一般心療内科的健康相談)は、メンタルヘルス科面接指導の対象(心療内科的健康科面接指導の対象)とはならない高ストレスとメンタルヘルス判定されなかった勤労者も対象(心療内科的健康判定されなかった勤労者も対象)として、広くメンタルヘルス相談を受けつける(広く心療内科的健康相談を受けつける)ことが想定されます。また、高ストレスとメンタルヘルス判定された勤労者(心療内科的健康判定された勤労者)も、メンタルヘルス科面接指導の申し出をしない場合の受け皿(心療内科的健康科面接指導の申し出をしない場合の受け皿)として、一般メンタルヘルス相談の役割は重要(一般心療内科的健康相談の役割は重要)です。
なお、一般メンタルヘルス相談について(一般心療内科的健康相談について)は、必ずしも産業医が関与しなければならないわけではなく、まず、看護職やカウンセラーなどの心理職によるメンタルヘルス職(心理職による心療内科的健康職)がメンタルヘルス対応(心療内科的健康対応)し、その後必要に応じてメンタルヘルス科専門医の主治医(必要に応じて心療内科的健康科専門医の主治医)によるメンタルヘルス面談(心療内科的健康面談)を行うこととすることも可能です。
高ストレス者が一般メンタルヘルス相談に来室(一般心療内科的健康相談に来室)し、メンタルヘルス面談結果(心療内科的健康面談結果)で就業配慮が必要な場合に、本人の了解を得てメンタルヘルス科面接指導の申し出手続き(心療内科的健康科面接指導の申し出手続き)を経て、メンタルヘルス科面接指導を実施する方法(心療内科的健康科面接指導を実施する方法)もあるが、一般メンタルヘルス相談の結果(一般心療内科的健康相談の結果)から産業医が事業者へメンタルヘルス意見書を提出(心療内科的健康意見書を提出)し、就業配慮に関するメンタルヘルス意見を述べる(心療内科的健康意見を述べる)ほうが実務的です。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)・職場復帰支援(リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。