日本内科学会生涯教育講演会

210530

今日は朝から日本内科学会生涯教育講演会Aセッション(オンライン開催)で参加しました。40分の講演が7つあり、オンラインとはいえ疲れました。演題名と特に印象に残った事を少々。

1、膵癌の危険因子と早期診断 東北大学病院消化器内科 正宗 淳 先生

・よく使われるCA19-9は膵癌診断2年前から上昇しているという報告あり。

・糖尿病の膵癌リスクは1.97倍。特に急に血糖が上昇したら検査をする。腹部エコーで膵管拡張と膵嚢胞をみる。

2,消化器がんの薬物療法 愛知県がんセンター薬物療法部 室 圭 先生

3,内科医による認知症診療 山形大学第三内科 太田康之先生

・長谷川式簡易知能評価スケジュールでは総点数だけでなく、①日時の見当識、②3単語の遅延再生、③5つの物品記銘、を重視する

・アルツハイマー型認知症の15-20%では病理像がアルツハイマー病でない。

4、実地医家の為の喘息診療 近畿大学 東田有智先生

・喘息の診断は、気道可逆性と過敏性試験でも不十分。

・①喘鳴の訴え ②症状の日内変動 ③症状の繰り返し ④アレルギー疾患の既往 ⑤アレルギー疾患の家族歴 ⑥聴診で喘鳴 の6つで診断する。

5、関節リウマチ診療ガイドライン 京都府立医大 川人 豊 先生

6、COVID-19に関する最近の話題 聖マリアンナ医科大学感染症学高座 國島 広之先生

・PCR検査はCT値(陽性までの増幅サイクル数)でみている。つまり高いほど少ないウイルス量まで感知している。低いほど死亡率、重症化、感染性と関連する。日本は40、中国は37で陽性としている。

・感染リスクは手指衛生で1/3、マスクで1/6減少すると言われている。

・ワクチン接種後の中和抗体は、海外データで半年で90%以上ある。おそらく1年は有効ではないかと思われる。 ただし高齢者の方が抗体は減りやすい。

 

 






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