日別アーカイブ: 2022年4月18日

虚血性腸炎について

YouTube「虚血性腸炎について」

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

今回のテーマは「虚血性腸炎」

 

【虚血性腸炎とは】

腸管を栄養する血管(動脈)の血流が何らかの原因で落ちて(“虚”は“少ない”という意味)

腸に炎症が起こり、腹痛や出血をきたす病気のこと

 

特に下腸間膜動脈の血流が落ちやすく、支配領域である左側結腸に症状が出やすい。

左側腹部から下腹部にかけて痛みを生じることが多い。

 

高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの基礎疾患を持っている人はなりやすい。

便秘や大腸カメラの前処置(下剤)でも虚血性腸炎が起こることがある。

女性に多く 男女比は1:2~3

経口避妊薬ピルも誘因となる。

 

【症状】

3大症状 ①血便 ②腹痛 ③下痢 

①    血便:

炎症を起こした粘膜からの出血であり やや粘調のピンク色~赤黒い出血を認める。(いわゆる切れ痔のような血管からの出血:液体状の鮮血とは異なる)

また軽症の場合は、出血を伴わないこともある

②    腹痛:

突然発症する、左側腹部から下腹部の痛み

炎症によるものであり 持続性の痛みを呈する

③    下痢:

炎症によるもので 水様性下痢を認めることがある。

 

他にも痛みが強いため、冷汗や、吐き気、嘔吐を認めることがある

 

【診断】 

まずは問診を行い、症状の出かた、部位、出血を伴うかなどの情報より虚血性腸炎を疑う。

そのほかにも内服歴や既往歴などを確認する。

次に血液検査を行い、炎症や感染の数字などを調べる。

確定診断は大腸内視鏡検査であるが、大腸カメラ検査自体が腸に負荷をかけて腸炎を増悪するリスクがあるため、虚血性腸炎が疑われるときは通常は検査をしない。(症状が落ち着いてから検査をすることが多い)

CT検査では、炎症の部位、程度を確認することがある。

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【治療】 

軽症あれば、腸管安静で経過観察を行う。水分摂取を促し、食事は消化のいい物を摂取する。

(食物繊維は消化しにくいため避ける。また辛い物などの刺激物も避ける)

感染が疑われるときは抗生剤の内服を行う。

炎症が強い場合、入院で絶食点滴を行う。通常は1週間程度で治る

腸の血流が無くなり壊死すると、緊急外科手術になる事もある。

 

また再発することがあり(再発率5~10%)、予防も大切である。

便秘をさけるため、普段から水分摂取や食物繊維を積極的によるようにする。

発酵食品や整腸剤もお勧めである。

硬い便を力んで出すのをさけるため、緩下剤(酸化マグネシウムやモビコール)を内服することもある。

 

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