大阪府バスケットボール協会主催 高校バスケットボール部メディカルチェック

10月から12月にかけて、大阪府バスケットボール協会が主催しているメディカルチェックに当院のスタッフが数名参加しました。今回のメディカルチェックは、大阪府の高校男女バスケットボール部各3チーム、計6チームと、今年から大阪で取り組み始めたトレーニングアカデミーで選抜された中学生を対象に、本年度より開始されています。今回は10月31日に参加したA高校男子の模様を報告します。

バスケメディカル

メディカルチェックを行う事で、チーム内で怪我をしやすい選手の特徴を把握し、指導者に対して選手が怪我をする前に適切な指導を行うようにアドバイスを行う事が出来ます。また現在抱えている怪我に対してのケアの方法や、場合によっては医療機関への受診を促すことが出来ます。

チェック項目は下肢の関節可動域や筋力測定などです。

<膝のアライメント評価>          <足趾の筋力測定>

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<体幹筋力・バランス能力測定>

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今回、主に目的としているのは怪我の予防ですが、継続して経過を追っていくことで、怪我に関することだけでなく、各項目の中でどの因子がパフォーマンスに関わっているのかという事も見えてくると考えられます。

 

 

報告者:中塚


第26回日本臨床スポーツ医学会学術集会

平成27年11月7日~8日にかけて、神戸国際会議場にて第26回日本臨床スポーツ医学会学術集会が開催されました。当院から院長の中里と理学療法士の田中が「第1回ジュニアチャリティーカップ」メディカルサポート活動報告 〜ジュニアゴルファーに対する障害予防の取り組み〜 というタイトルで口演発表を行いました。また梅本が大阪府サッカー協会が事業としておこなった「メディカルサポートに関するサッカー指導者の意識調査」の共同演者として参加しました。

 

今回開催された日本臨床スポーツ医学会学術集会は、スポーツ医学に関わる各分野の医師(整形外科以外にも内科など)や理学療法士、アスレティックトレーナーなどスポーツに携わる様々な職種が集まり学術研究、情報交換、臨床研修を図るために行われる学会です。

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今回、田中は一般演題のメディカルサポート部門で発表を行いました。今回の調査から、ジュニアゴルファーの障害予防に関するケアの方法や予防のトレーニングに関する知識は親からの情報が多くを占めており、野球やサッカーなどと比べ専門的な知識を持ったトレーナーや医療従事者などからの指導を受ける場がまだまだ少ないのが現状であるという結果が出ました。

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また梅本は大阪府サッカー協会スポーツ医学委員の活動メンバーの一人として、高校サッカー部の指導者に対し、「トレーナーの必要性を感じるかどうか」という意識調査を行いました。アンケートの結果から、障害予防やコンディショニングの面で指導者の多くは現場でトレーナーは必要だと感じながらも、現状としてはトレーナーの人手不足や資金的な面で多くの高校ではトレーナーがいない高校が大半を占めていました。

2日間に渡って全国から医師や理学療法士などが日頃行っているスポーツ医学に関する研究の口演やポスター発表を見る事が出来、今後仕事をする上で良い刺激を受ける事が出来ました。また今回、田中の発表であったジュニアゴルファーに対する障害予防やパフォーマンスアップに対するコンディショニング調整やトレーニング方法の指導を行う場として、当院が少しでも貢献出来ればと感じました。

報告者:嵩本


ワールドスーパージュニアテニス2015

10月10日から18日までの9日間(予選を含む)にわたって大阪の靭テニスセンターで開催されているワールドスーパージュニアテニス2015に、当院理学療法士の田中と月田がそれぞれ10月10日・11日(田中)、11日・14日(月田)にメディカルルームトレーナーとして参加してきました。

ポスター        コート                                

活動内容としては、選手のストレッチやテーピング、アイシングなどのケアを中心としたものでした。日本人選手とともに外国人選手が出場する大会であったためメディカルルームでは英語でのコミュニケーションが必要となります。その為、現場での英会話能力も大事ですが、特に選手の訴えや希望を感じ取り、こちらの意図を伝えるコミュニケーションスキルが大切だと感じました。

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メディカルルームでは試合前に腰が痛い、肩が痛いなどの訴えで来る選手が多く、ケガを抱えてプレーを続けているのが現状のようでした。そのような現状を目の当たりにして、選手の日頃のケアの重要性を再認識し、トレーナー側も選手にセルフケアの指導を徹底する必要があると改めて痛感しました。

 

今後も、今回のような活動を通してスポーツ選手に対するサポートを続けていきたいと考えています。

 

 

報告者:月田


朝日小学生新聞にNクリニックとPEP OSAKAの取り組みが掲載されました

10月5日付けの朝日小学生新聞に当院がPEP Osakaと合同で取り組んでいる野球肘検診が取り上げられました。反響は大きく様々なところで取り上げられています。

http://www.kenkou.info/index.php?QBlog-20151009-1

https://www.facebook.com/Suporabo/photos/a. 367452913390722.1073741832.307802589355755/690120991123911/?type=3&theater

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野球肘検診とは成長期の小・中学生に対して超音波(エコー)検査や肩や肘の柔軟性をチェックし、いわゆる投げすぎによる肩や肘の障害を未然に防ぐ事を目的に行っている活動です。

記事の中で掲載されている「離断性骨軟骨炎」や「内側上顆骨端核障害」は成長期の子供で未熟な骨や軟骨が傷付いて起こる怪我で、痛みが出始めてからでは病状がかなり進行していたり、長期間投球や打撃が禁止されるなど、野球をする子供にとっては、とても重い怪我です。また子供は痛くても、それを指導者や保護者に言わない事も多いので、定期的な検診などで早期発見する事が重要になってきます。

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当院ではこれまで院長の中里をはじめ、理学療法士の北中を中心に田中や新井、診療放射線技師の尾上、またPEP Osakaのトレーナーで「野球班」を結成し、小・中学生の投球障害を減らすための取り組みについて考えたり、実際にメディカルチェックや野球肘検診を行ってきました。今後もこのような活動を継続し、障害によって野球が続けることができなくなる子供達を少しでも減らすことができるよう取り組んでまいります。

また今回のように様々なメディアに野球肘のことがとりあげられることにより、医療従事者だけでなく、小・中学生の野球をしている子供たち自身やその親御さん、また指導者にも情報が行き渡り、正しい対応が広がっていくことを期待しています。

 

報告者:嵩本、田中


第70回日本体力医学会大会

平成27年9月18日(金)~20日(日)にかけて、和歌山県民文化会館、ホテルアバローム紀の国で第70回日本体力医学会大会が開催されました。そこで当院理学療法士の沼澤が大阪府バスケットボール協会の医科学委員会の調査報告として「外傷・障害調査からみた高校バスケットボール選手における既往歴別の足関節捻挫受傷機転」というテーマで発表を行いました。

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日本体力医学会大会とは公衆衛生や疫学から整形外科・内科・臨床スポーツ医学・スポーツ心理学などあらゆる分野の研究者や専門家が集まり、国民体育大会行事の一環として年に1回、原則として国民体育大会の開催地で開かれる学術大会です。

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今回の発表した内容としては、大阪府バスケットボール協会に所属する高校バスケットボール部男子・女子に対して、現在までに経験したことのある怪我に対するアンケート調査を行い、特に多かった足首の捻挫に対しての報告を行いました。

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大阪府はチーム数が多く、インターハイ予選が4月や5月で始まる為、早い高校では3年生の4月や5月で部活動を引退してしまいます。その為、怪我などで部活動に全力で取り組めない選手や最後の試合に出られない選手を少しでも減らせるように今回の調査の結果をより発展させ、今後は足首の捻挫の「再発」や「予防」に繋げられるような取り組みを行えたらと感じました。

 

報告者:嵩本


全日本ジュニアテニス選手権2015

少し前になりますが、全日本ジュニアテニス選手権大会2015が、8月8日から17日までの10日間にわたり大阪の靭テニスセンター、江坂テニスセンターの2会場で行われました。その中で、当院理学療法士の田中と月田がそれぞれ8月8日・9日(田中)、9日・15日(月田)にメディカルルームトレーナーとして参加しました。

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ちょうどこの頃は気温が35℃を超える日が多く、また、本大会直前には各地方大会やインターハイなど、連戦となった選手が多いこともあり選手の疲労がピークに達しているなかで試合となりました。そのため、メディカルルームでは特に熱中症予防や熱中症にかかった選手への対応に追われていました。

選手には毎日「セルフチェックシート」という体調管理シートを提出してもらい、選手とトレーナーが会話をする機会を設けていました。その中で、トレーナーは「この1ヶ月間で体調不良に陥ったことはないか?熱中症にかかったことはないか?」などを細かく聞いて選手の体調を把握するように努めていました。

熱中症は本人の自覚がないことも多く、予防も大切ですが熱中症にかかってしまった後の適切な対応も重要となります。簡単ではありますが、熱中症にかかってしまった時の対応方法を以下に記載しますので、是非参考にしてください。

【熱中症になったときの対策】

熱中症にはさまざまな症状があり些細な症状も見落とさないことが大切です。

①熱けいれん

ナトリウム欠乏性の脱水が原因で四肢や腹筋のけいれんと筋肉痛が生じる。

→生理食塩水を補給する。身近なものでは、OS-1やアクエリアス、ポカリスエットなどがある。

②熱疲労

脱水が原因で全身倦怠感、脱力感、めまい、吐き気、頭痛などの症状が生じる。

→日陰や空調の効いた部屋など、涼しい場所で衣服をゆるめて水分補給を行う。自力での水分補給が困難な場合は、ストローを使用する。

③熱射病

体温調整が破綻して生じるもので高体温や意識障害が生じる。

→日陰などの涼しい環境下で下半身を高く保ち寝る。霧吹きなどで体に水をかけ、うちわなどで扇ぎ、体温の低下に努める。また、頸、腋、太ももの付け根を氷などで冷やすと良い。

④熱失神

顔面蒼白、意識喪失、視覚異常、体温の上昇などが生じる。

→日陰などの涼しい場所で頭部を低くして安静位を保ち、意識のある場合には水分を補給する。

熱中症の症状が発症し、自力で水分補給ができない場合や意識障害、意識混濁、経過をみても症状の改善がみられない場合は救急要請が必要となります。熱中症は1~2時間の運動で生じることも多いことから、常に自分の体調を気にかけて快適に運動ができるように体調管理を実施しましょう。

 

報告者:月田


Nクリニック × McDavid Japan 共同開発の肘用サポーター

皆様、4WAYニット エルボーEP(品番:M5130)というMcDavidの肘用のサポーターをご存知でしょうか。

このサポーターは当院の医師・理学療法士とMcDavid Japanが共同開発したサポーターで多くのスポーツ用品店などで販売されています。

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当クリニックには以前から野球の投球で肘を痛めて来院される患者様が多くいました。病態やその障害の程度も様々ですし、治療法は低出力超音波(LIPUS)や理学療法士によるリハビリ、トレーナーなどによる投球動作指導、また時には手術などとこれも様々です。しかし、いつかはまた投球を再開する訳ですが、どんなに良い身体機能、効率の良い投球動作を身につけてもボールを投げるとその度に肘に負担がかかります。負担0というのはありえないのです。リハビリやトレーニングで1球あたり10の負担をかけていたものを8や7にはできます。それをさらに6あるいは5にできないか・・・と考えていました。その時に思いついたのがサポーターでした。例えば足首を捻挫してその予防にスポーツをする時はサポーターをするのと同じ発想です。しかし投球時に使えるサポーターをいろいろ探しましたが、肘への負担を軽減でき、かつ投球動作を阻害しないようなサポーターはありませんでした。

そのような中、数年前にサポーターのメーカーであるMcDavid Japanの開発チームの方と共同開発しようということになりました。野球の投球中の肘への負担のかかり方に着目し、その負担(肘への外反力)が肘関節にかからないような構造を考えました。そこから実際にサポーターという製品にする場合の素材やどういう形状にすれば良いかを開発の方と一緒に色々と考えました。さらに実際にサポーターをつけてボールを投げた時に邪魔になり、ボールを投げにくくなってしまっては競技復帰の際に使用できません。そのため腕を振っても邪魔にならないようにはどうしたら良いか・・・また投球中は汗もかきます。そのため通気性を確保するには・・・など、この辺りのことは我々には分かりませんので生地や糸などの素材に関しては開発の方に色々と知恵を絞っていただきました。そしてついに完成に至り2014年から販売が開始されました。

我々、医師や理学療法士の持つ医学的知識や解剖学的知識とサポーターの作成や素材に精通したサポーターのプロの方の知識と技術が合わさった非常に良いサポーターが完成したと思っています。製品の適応や使用に関してはNクリニックの医師、理学療法士もしくはクリニックの建物の1FにあるPEP Osakaのトレーナーにお尋ねください。

報告者:田中

 


ABC朝日放送「おはよう朝日です」2015年8月12日放送に中里院長・理学療法士の中塚・診療助手の原が出演しました。

TV出演】 おはよう朝日 けさのクローズアップ
~えっ?折れてる?~“いつの間にか骨折”増加中!」

【要旨】
自分がわからないうちに骨折しているなんてことはありませんか?寝たきりや場合によっては死につながることもあるという「いつの間にか骨折」。その原因と予防法を見ていきます。150807_01

 【「いつのまにか骨折」とは】
●「骨折」というとポキンと骨が折れるイメージですが、この「いつの間にか骨折」というのは“圧迫骨折”つまり骨折により発生した骨の中で出血している血液、「骨挫傷」の圧力によって骨が「折れる」というよりも「潰れる」状態なのです。「骨挫傷」はレントゲンではわかりにくく、MRIを撮ってみて初めてわかる場合もあります。
●背骨というのは、ブロック状の骨が数珠つなぎになって構成されていますが、首から「頚椎」「胸椎」「腰椎」の3つのブロックに分かれます。主に胸椎と腰椎の間など力が加わるところで起きやすいです。この胸椎から腰椎といった背骨が大きな衝撃もなく変形してしまうのが「圧迫骨折」のことで、痛みがある場合もありますが、まったく自覚がなく折れたことに気が付かないことも少なくなく、そのまま放置してしまいます。するとどんどん筋力も低下して「心肺機能」にも影響が出てきます。心筋梗塞などのリスクも非常に高くなりますし、仮に骨は回復しても、神経性麻痺などの後遺症が残ることも多いです。

【「いつのまにか骨折」の原因】
●「いつの間にか骨折」の原因の多くはやはり「骨粗しょう症」です。運動不足や食生活の乱れなどによって骨が脆くなり、ちょっとしたきっかけで押し潰されるように骨が折れてしまうというような人が増えています。

【「骨粗しょう症」】
●若いときは骨も強く、よほど強い衝撃、例えばスポーツで強くぶつかりあったり、転落事故などでないと圧迫骨折は起こらないです。しかし若いころに運動せずに高齢になると、骨が脆くなります。
●そのベースには「骨粗しょう症」という骨密度つまり骨の密度が落ちてスカスカな状態があり、圧力に対して弱くなる、「脆弱性骨折」とも呼ばれます。主に胸椎や腰椎つまり背骨で起こります。
●骨が脆くなると、例えば尻もちをついた時、重い荷物を持った時、転倒した時に圧迫骨折が起こりやすいですが、中にはくしゃみで骨折する人もいます。くしゃみでの骨折は珍しいことではなく、衝撃、その瞬間に圧力がかかり潰れることがあります。150807_02

【「骨粗しょう症」になる原因】
●もちろん年齢的な変化ではありますが、大きくは運動不足と食生活の乱れという2つに集約されます。中でも運動で言えば「車を利用することが多く歩かなくなった」「エスカレーターばかり利用して階段を利用しない」などが骨を弱くしています。
●骨というのはそもそも「衝撃」によって強くなります。そしてその強さは若い時の「貯蓄」と言えます。若い時にしっかりと運動していれば骨密度のベースができているので、年をとってもそれほど骨折リスクは高くなりません。
●最近では30代でも骨粗鬆症になる人が増えています。「骨粗鬆症」は、それ自体が生命を脅かすようなものではないですが、骨粗鬆症から骨折を起こし、要介護になる人も多いです。さらに「骨折連鎖」といって一度折れる(潰れる)と同じところが再度骨折するリスクが5倍になるという報告もあります。要介護になってしまう人の8人に1人が背骨や股関節の骨折によるもの いずれも骨の脆さが関与しています。

自覚症状と男女での違い
●・身長が2cm以上縮んだ
 ・腰や背中に痛みや違和感がある・背中が丸くなったと感じる
 ・長い時間立っていられずにすぐに横になってしまう
  などがあれば要注意です。
●・閉経後の女性に非常に多い
 ・女性は閉経するとホルモンの働きが弱くなり、骨も脆くなる
 ・70代の女性の3人にひとりは圧迫骨折がすでにあるというデータもある
 ・男性でも若いころの運動量が少ない人は高齢になってなりやすくなる
 ・男女とも50歳を超えたら誰でもリスクがあると思ってもよい

【「いつのまにか骨折」にならない為の予防法】
●食事も大きく関係していて、やはりカルシウムを摂るのが基本ですが、同時にビタミンDやビタミンKといったカルシウムの吸収を助ける栄養素を同時に摂ることが良いでしょう。
・カルシウムは小魚やしらす、チーズなど
・ビタミンDはいわし、いくら、さんま
・ビタミンKは納豆、しそ、バジルなどに多く含まれています。
それらを何かひとつではなくてバランスよく摂取することが大切になります。
●骨の強さというのはどれだけ刺激、衝撃を受けたかで決まるので、骨を強くするにはやはりある程度運動が必要です。
・スクワット
・階段の昇降
・高齢者でもできる負担の少ない運動など
これらの運動が効率的に骨を鍛える運動です。
●「いつの間にか骨折」は老後の生活に大きく影響します。どの世代の人も今からでも遅くありませんので、骨の健康をしっかりと考えましょう。

 【リンク:ABC朝日放送 おはよう朝日(8月12日けさのクローズアップコーナー)】


JOGLIS大阪「ランニング障害予防講座」

平成27年7月26日(日)に大阪城ホールの城見ホールで、当院併設のPEP OsakaとランニングステーションJOGLIS大阪のコラボレーションイベントが開催されました。「ランニング障害予防講座」というテーマでPEP Osakaのチーフトレーナーである井上氏が講演し、ストレッチやエクササイズなどの実技のアシスタントとしてPEP Osakaのトレーナーとともに当院の北中、内海が参加してきました。

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今回のイベントはランニングによる障害予防を目的としており、参加者の方はまず座学でランニングにより生じやすい障害やその原因について勉強し、その後の実技で身体の柔軟性や筋力の強さをセルフチェックする方法やそれに対するストレッチやエクササイズの方法を身に付ける流れとなっていました。今回は1時間という短い時間でしたので、「膝」に絞っての講演内容となりましたが、今後は「腰」や「足」についても行う予定であるとのことでした。

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講義の後は参加者全員で大阪城公園内を約4kmのランニングをしました。その中で早速、「走りやすくなった」「足が軽い」「膝の痛みがかなりましになった」など、講義の中で行ったストレッチやエクササイズの効果を実感している方々もいました。

 このイベントには、中学生から60代の方まで、非常に幅広い年代の方々が参加していました。参加者の方にとっては、自分の身体のどこが硬くてどこの筋力が弱いのかなど、新発見が多かったようです。私たちが参加した実技指導の最中にも多くの方から身体の不調についての質問を受けました。良い返答ができたかはわかりませんが、マラソンをされている方々は日頃から自分の身体について気になる点はあるにも関わらず、それを専門的な知識をもったトレーナーや理学療法士などに相談して解決する場が少ないのではないかと感じました。

 これまで理学療法士は、医師の指示の元、身体に障害を持った方に対しての治療のみしか行うことができませんでしたが、法律が変わり、健康な方のケガを未然に防ぐ「障害予防」に対しても活動の幅が広がりました。今回は医学的な知識を持った理学療法士がスポーツ現場に出ることで力を発揮出来る可能性を感じたイベントとなりました。

パーソナルフィットネスクラブ PEP Osaka http://n-cli.com/pep-osaka/

ランニングステーションJOGLIS大阪http://osaka.joglis.jp/index.php

報告者:北中


関西ジュニアテニス選手権大会2015

当院理学療法士の田中が7月18日〜19日に関西ジュニアテニス選手権大会2015のメディカルルームトレーナーとして参加してきました。

関西ジュニアテニス選手権大会2015は7/11〜7/22の11日間にわたって大阪靭テニスセンターにて行われ、その内の2日間の参加となりました。

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この大会期間中には台風11号の影響により試合日程がずれ、担当した18日も雨天のため1時間遅れで試合が行なわれました。その分気温はあまり上がらず、WBGT(暑さ指数:http://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php)も「注意レベル」でした。

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しかし19日は朝から晴れ、気温も30℃を越してWBGTも「厳重警戒」という状態でした。メディカルルームはケガの対応というよりも、軽度から救急搬送が必要なレベルまで、熱中症を含む多くの暑熱下の体調不良の対応に追われました。

この大会に出場している選手のほぼ全員が帽子をかぶり、水分補給、栄養補給などの対策もしっかりと行っています。しかしその中でも熱中症は出てきます。

熱中症になる選手の多くは、風邪気味である、お腹を壊している、寝不足であるなど、元々体調が優れない状態でありました。このような選手はいくら暑熱対策をしても身体がついていかないようです。

皆さんも熱中症にお気を付けください。

熱中症対策について簡単にまとめましたので、是非参考にしてください。

【熱中症対策】

・熱中症を防ぐ手段の一つとして水分補給が大切なのは言うまでもありません。汗には塩分が含まれているので、大量の発汗を伴う運動時には塩分を含んだ水分(スポーツドリンク等)を摂取することが重要です。また、糖分を含んだ水分を摂取すると腸の中での水分吸収を速めることが出来ると言われています。

・炎天下において、帽子の着用は重要と言われています。帽子を被ることは熱がこもって良くないのではないかと思われがちですが、帽子の着用によって発汗量が減り、余分な水分の損失を防ぐことが出来るというデータも出されています。頻繁に着脱をして換気効果を得ることは大事ですが、熱いからと言って炎天下で帽子を取ってしまうのは逆に全身の不快感や脱水を引き起こしてしまいます。積極的な着用を心掛けましょう。

 

報告者:中塚・西崎