子ども達と接する仕事はたくさんあります。
園や学校の先生、プールのコーチ、「おかあさんといっしょ」のおにいさん、おねえさんも。
そんな中で残念ながら小児科の先生は検査や注射のせいかちょっと怖がられる存在であることが多いでしょう。
診察室を入って先生の顔をちらっと見た瞬間にぎゃん泣きになるのは子ども達にとって非常に普通の反応であります。
ところが、子ども達は成長していく過程でだんだんとあるいは、ある日突然に診察室に入っても泣かない日がやってきます。
その子が帰った後、スタッフと「あの子にもとうとうこの日が来たか。」という話をするのも恒例の楽しみな行事です。
私はカルテにもちょこっとこのおめでたい日のことを書いたりしています。
そんな訳でお母さん、お父さんにひとつお願いがあります。
「そんな言うことを聞かない子は病院で大きい注射をお願いするよ!」と、まるで病院でつらい思いをして注射や検査をさせられるのは罰を受ける作業かのようなことを子ども達に伝えないでほしいということです。
必要だがらやるものですから、「ちょっと痛いけどがんばってね。」と励ましてあげてください。
小児科外来は、子ども達のために心を鬼にして痛い処置をしなければならないこともありますが、少しでも怖い気持ちが和らぐようにご家族もスタッフも、私も一緒に力を合わせていきましょう。