カテゴリー別アーカイブ: お知らせ

おうちに潜むキケン

ベランダから幼い子どもが転落するという痛ましい事故が最近立て続けに起こりました。亡くなったお子さんはもちろんのこと、その御両親や御家族の悲痛さを思うと本当につらくなります。

車の行きかう道路や駅のホームは危険と隣り合わせであることは誰もが意識しています。

ところが普段暮らしている我が家は安心、安全の象徴であり、そこにも小さな子ども達にとってはたくさんの危険があることはついつい忘れがちです。

NPO法人「Safe Kids Japan」の実験では120㎝の柵を3歳児は65.7%、4歳時は72.5%、5歳児は90.2%が30秒以内に乗り越えることができたとのことです。

これは大人の想像をはるかに上回るものではないでしょうか。

さて、このような事故があると、「なぜ親が見ていないんだ」という意見が必ず出ます。

親が子を見守るのは当然のことですが、トイレにも行きますし、子育ての疲れからうとうともします。

現実的には、「少し目を離しても大丈夫なように対策をする」ことが重要です。

ベランダには足場になるものを決して置かない、ベランダに出るドアの上部に追加錠をつけるなど、小さなお子さんを育てる御家庭ではぜひ今日からすぐに対策を始めて下さい。


コロナ感染拡大

前回のブログを書いた直後からまたコロナ感染が増えてきました。

熱中症対策と感染対策は基本的には逆方向なので、ある程度は仕方ないのかもしれませんが。

検査キットが足りなかった前の波では、大阪では検査をせずにみなし陽性が認められましたが、今は流通が追い付いており、できるだけ検査をして確定するようにと通達が出ています。

うちの検査基準としては、38度以上の熱をひとつ目安にしていますが、37度代でも場合によっては検査対象になります。

基本的には37度代はウイルス量が少ないのでやるとしても原則、発熱2日目以降を検査日とします。

熱出てすぐの受診は、全身状態不良の時などを除き避ける方が賢明です。


コロナ検査について 1/19時点

オミクロン株がこの一週間で急速に日本に広がっています。他国のデータを見ればデルタに比べて重症化率は1/3程度となり、一方で感染力だけはピカイチなウイルスと言えます。引き続き日常生活を送れるような元気な小児にとっては脅威の感染症ではないと言えます。

莫大な数の検査が発生し、保健所、検査機関がパンクしています。当院もいつまで診療を行うことができるかあやしい段階です。今まで再三再四申し上げているように、電話で質問にお応えできる状態ではないので、現時点での当院での検査基準をお伝えします。なお高校三年生までを対応します。

まず、熱のない児には検査を行いません。濃厚接触者であってもです。「検査しないといけないと仕事の方で言われて」、「赤ちゃんがいるので心配です」などなど色んなバックグラウンドがあろうかと思いますが、病院はしんどい患者さんの対応をする場所であり、元気な人をみる余裕は全くありません。希望があれば無料検査場などへ行って下さい。

逆に38度以上の熱の児は原則抗原検査(15分程度で出る)をやり、陰性でもあやしければ外注で2.3日かかるPCRを提出しています。それより低い熱の場合はケースバイケースで、文書や電話ではとても伝えることはできませんので、診察した上で判断します。

ただし熱があっても、すでに集団でのPCRを行い結果待ちの状態の場合は検査しません。早く結果を知りたいからという理由での受診は絶対におやめ下さい。

検査キットも日本中で枯渇しそうな状態で、念のためや心配だからというお気持ちは分かりますが、優先順位をつけて配分する必要があり、その判断は私が行います。希望に沿えないことが非常に多いことを理解頂いた上で診察予約をしてください。

 

 


アレジオンドライシロップ、エピナスチン塩酸塩DSの自主回収について

20210315cI1.pdf (nichiiko.co.jp)

各製薬会社より上記の通達がありました。

鼻炎に対してやかゆみ止めとして幅広く使われている薬剤で、当院でも処方しています。

別紙にあるclassⅡというのは「重篤な健康被害の可能性はまず考えられないもの」という定義のレベルではありますが、御自宅にある場合はこの情報を知り次第、念のため内服を中止してください(必要に応じて他の種類の薬剤を処方します)。

エピナスチンの錠剤に関してはこの回収の対象ではありません。

元々の薬剤の安全基準というのはこれでもかというほど厳しく設定されているので、わずかに基準を上回ったものを続けて内服していても大きな心配はいりませんが、さらなる情報が届き次第、また発信いたします。


日本脳炎ワクチン枠

日本脳炎ワクチンが少量ですが入荷があり、いくつかの枠を再度オープンしてます。予約確認メールが送られてきた子にはワクチンを確保できておりますので、特に電話での確認は不要です。当日予約時間にお越しください。


午前診療時間の変更について

2021年2月15日(月)より午前の診療時間を9時~11時30分に変更いたします。ネット受付は11時までとなります。

手洗い、マスク着用が国民全体の習慣となり、結果として感染症が激減しています。それに伴い、感染症主体であった小児科の患者さんもずいぶん減ってきています(よいことです)。

少子化もなかなか改善が見えないこれから、小児科クリニックの運営は新たなステージに入ったと言えます。病気の子ども達を診ることも引き続き大事な仕事ですが、ワクチンを中心とした予防、健康維持がよりメインの役割になっていくと感じます。

現在11時以降の来院はほとんどない状況となっており、午前の終了を従来の12時から30分短縮します。御理解の程、よろしくお願いいたします。

 


子宮頸がんワクチン

十分な安全性が立証されたワクチンです。接種後に神経症状などか出るという患者さんの報告がありましたが、数多くの研究で無関係であることが分かっています。まだ元の接種体制までは戻っていませんが、再開の方向にようやく動き始めました。当院としてももちろん接種を推奨します。今年度の最初に市の広報にも接種可能施設として登録されていますが、コロナ禍により、診察時間内の接種枠を削っているため(感染症症状の子とワクチンで来院する子とが交差しないように)、子宮頸がんワクチンまで手がまわらなくなっているのが実情です。申し訳ありませんが、内科や産婦人科での接種をお願いいたします。


ワクチン接種間隔が変更になります

10月1日から、ワクチン同士の接種間隔が変更になります。

今までは生ワクチン(ロタ、BCG、MR、水痘、おたふくかぜ)を接種した後は4週間他のワクチンは受けられない、不活化ワクチン(インフルエンザ、ヒブ、肺炎球菌、四種混合、B型肝炎、日本脳炎など)を接種した後は1週間他のワクチンは接種できないというルールでした。

それが、種類の違うワクチンなら、原則間隔を空けなくても接種できると一気に制限がなくなります。

例えば、今朝A病院でMR・水痘・おたふくかぜを接種して、午後にB病院でヒブを接種するとか、昨日保健センターでBCGを接種して、本日当院でB型肝炎を接種するなどが可能になります。

唯一の例外として「生ワクチンと生ワクチンの間のみ4週間空ける」というのだけ注意が必要ですが、当院での一般的なスケジュールでは生ワクチンを2回連続で接種することはありませんので特に心配は不要でしょう。

これにより、当院のようにインフルエンザワクチン枠と一般ワクチン枠が別になっている医療機関が最も恩恵を受けます。

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンですので、前日や当日に他にどんなワクチンを接種していても接種が可能になり、またインフルエンザを接種した後、どんなワクチンでも接種することができます(ほとんどないと思いますが、生ワクチン⇒インフル⇒生ワクチンという時に、生ワクチン同士が4週以上空くのだけは注意)。

つまり、一般ワクチンとインフルエンザワクチンは、まるでお互い無関係な作業のように全く独立してスケジュールを立ててよいということです。

この変更を当院で把握する前にインフルエンザワクチンと一般ワクチンとのスケジュールの兼ね合いを相談して頂いた親御さんには、従来の間隔を空ける必要がある前提でのアドバイスをしていましたが、今後は難しく頭を悩ませる必要がなくなって、とても分かりやすくなりました。

これから予約をされる方は参考にして下さい。