月別アーカイブ: 2015年12月

索引

熱・解熱剤

2013年2月(熱の意義、解熱剤の使い方)、2014年7月(熱の時のクーリング、冷却シート)

鼻水・かぜ

2012年11月(鼻水との戦い、かぜとは)、2014年10月(咳止めテープ、風邪で病院に行く理由)、2015年2月(クループ)、2015年6月(風邪のイメージ~台風になぞらえて)

インフルエンザ

2014年1月

嘔吐・下痢・ノロウイルス

2013年12月(イメージ、対策)、2014年11月(ノロ~登園の基準を中心に)、2015年10月(受診の目安)

予防接種

2012年12月(意義、スケジュール)、2014年5月(同時接種、タイミング)、2014年9月(インフルエンザワクチン)、2015年11月(より良く生きるためには)

救急の上手な受診の仕方、登園許可証

2014年12月(救急受診の目安)、2015年6月(登園・登校許可証)

免疫・アレルギー

2013年10月2013年11月(免疫とは、アレルギーとは)、2014年8月(アレルギー検査)

溶連菌

2013年1月

川崎病

2015年3月


子育てその23 どや顔

次男も10月に3歳になりまして、幼稚園の最年少クラスにデビューしました。

最近の得意技は、手でお口を抑えながらわざとらしい咳をすることです。

幼稚園で「咳をする時は口を手で抑えるのがえらいんだよ」と教えてもらったようで、「パパみて!」と、一生懸命うその咳をするのですが、ここはやはりほめ育てを、と「おててで抑えて、えらいねー」と一応賛辞を送ってみました。

みなさんの想像通り、それから何度も何度も「パパみて!」とやる訳です。

ひたすらひたすらやる訳です。

手で抑えながら空咳をして、ほめられるとどや顔でますますやる訳です。

この前の休日、本当の風邪をひいて食事中に咳込んでいた時には、案の定、手で抑えていない訳です。

テーブルにご飯粒が激しく放射状に飛び散っている訳です。

脳みその中で一体どういう風に情報が処理されているのか、摩訶不思議。

こうしてまた観察日記に1ページが刻まれることとなりました。


化血研ワクチンについて

大まかな流れからお話しします。

ワクチンは1種類につき大体二~数社の製薬会社が製造を行っています。

化血研もこの一つで、当クリニックでは違いますが、インフルエンザワクチンの製造も行っています。

当クリニックでは、日本脳炎B型肝炎が化血研のワクチンです。

ワクチンは各社で製造されますが、「厳格な基準に従った製法で、かつ国家検定をクリアした製品」だけが出荷され、各医療機関に供給されて接種されます。

完成品の国家検定は極めて細かく厳格なため、ほんの少しでも確認事項が発生すると、一旦その製薬会社からのワクチンの出荷自体が停止されます。

結果としてワクチンの供給が一時的にかなり低迷し、接種できない児が増える事態となるということもどうしてもしばしば起こっています(そのたび、他社が製造を増やして供給ができるだけ途切れないようにカバーし合っている)。

今回、9月ごろに化血研で手続き上の不備という触れ込みの出荷の一時停止が起こりました。

特に10月からは各医療機関でインフルエンザワクチンが大量に接種される時期であり、日本中の医療関係者がハラハラしながら様子を見ていましたが、その後、優先度の高いワクチンから順に国が再度安全性を調査し、確認し次第出荷が再開されました(当クリニックのインフルエンザワクチンは化血研製ではありませんので、あまり影響はありませんでした)。

しかし、完成した製品の安全性は国家検定で確かめられたものの、ここに来て調査の過程で、製法に基準に従っていない部分があることが発覚したとの情報が医療機関にも伝わってきました。

しかもその製法の不正を、ねつ造した報告書などで隠ぺいしていたという、医療の足元を震撼させるようなあるまじき事実があったようです。

かくいう私も二人の息子にこれらを含めたワクチンの接種をすでに済ませています。

すでに接種されたお子さんの親御さんも、医学的な心配は特に不要とは考えますが、「安全性は検定をクリアしているから大丈夫」とは気分的には単純にいきません。

日本中の医師が、怒り心頭、憤っています。

当クリニックとしては、このような情報がある以上、日本脳炎・B型ワクチンとも化血研のものを使用するのを一旦中止する方針としました。

日本脳炎に関しては何とか他社のワクチンを回してこれそうな見込みですので、ご予約スミの方はそのまま来院してください。

一方、B型肝炎ワクチンはしばらく供給が不能な状態に陥りそうです。

ワクチンは病気が来る前にできるだけ早く接種したいところですが、残念です。

 

化血研の調査はこれからさらに進み、強い非難を受けるでしょうが、ワクチンを最終的にお子さんに接種したのは私であり、もちろん責任の一端を担っています。

今後、接種を受けられたお子さんについて万が一何らかのフォローが必要になった場合にもしっかりと対応いたしますのでご安心ください。