月別アーカイブ: 2013年2月

解熱剤の上手な使い方その2

一方で、解熱剤のマイナス面として、出るべき熱を下げるので、病気が長引くのでは?との疑問が沸いてきます。

色々な病気で、解熱剤を積極的に使ったグループは、解熱剤を使わなかったグループより少しだけ熱の期間が長引く、との研究結果があります。

しかし、その差はどれもわずかであり、しんどいのをひたすら我慢する割にその恩恵は少ないようです。

また、実際には解熱剤はこれらの研究のように積極的に使うというよりは、必要な時だけ使いますので、差はさらになくなることでしょう。

もう一つよく言われるのが、解熱剤を使うと熱性痙攣が増えるという意見です。

これに関してもたくさんの大規模な研究がありますが、「解熱剤では熱性痙攣は予防できない。逆に、解熱剤で熱性痙攣の率が上がることもない。」というのがおおよその結果ではあります。

つまり、解熱剤を使った後に万が一痙攣が起こったとしても、それは解熱剤のせいではありませんよ、ということです。

しかし、解熱剤を使用後に痙攣が起こると、あたかも使ったせいで痙攣が起こったという印象が強くなるので、熱性痙攣をしたことがある子は解熱剤を使わないように指導される先生もたくさんいらっしゃいます。

あるいは、痙攣予防の薬を入れた後なら解熱剤を使ってもよい、という指導も多いパターン。

当クリニックでは、混乱のないように、原則今までその子が指導されたパターンをそのまま踏襲することとしています。(使ってよいと言われている子はそのまま必要な時だけ使う。使わないように言われている子はそのまま熱性痙攣を卒業する年まで使わないようにする。)

解熱剤は病気を治す力はありませんが、理解して上手に使えば、少し快適に時間が過ごせるようになります。

「できるだけ使わないように」というのも「どんどん使って下げるべき」というのも両方極端な考え方です。

安心なお薬ですが、あくまで必要な時だけ使うのが、一番上手な使い方ですね。

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解熱剤の上手な使い方その1

子どもは休みの日や夜に限ってよく熱を出すものです。

「解熱剤はできるだけ使ってはいけない!」という噂も聞いたことがあるし、何だか怖いもののように思っている親御さんもいるのではないかと思います。

このような誤解の一因として、おそらく一時期問題になった解熱剤とインフルエンザ脳症の話題があるようです。

実際、インフルエンザの時に、ロキソニンやアスピリンなど、現在大人でしか使わない解熱剤を使用した子どもで、インフルエンザ脳症の率が高いことが以前に判明したのです。

このことから解熱剤全般が悪いものとの誤解が生まれたのかもしれませんが、小児科で使うカロナールやアルピニー座薬、アンヒバ座薬などは、すべてアセトアミノフェンという同一の成分であり、安全に使えることが分かっています。

日本の小児科でアセトアミノフェン以外が解熱剤として出されることはまずありません。

病気の熱は、免疫の力を高めたり、風邪のウイルスを増殖しにくくしたりするプラスの効果もたくさんありますので、一律に下げる必要はありません。

発熱は敵と戦っているという、いいサインでもあるので、そのまま元気に戦いが続けられるのであれば、解熱剤を使う場面はないでしょう。

しかし、高い熱や、長引く熱の時には、戦いの途中に疲れてきて、ぐったりしたり、水分や睡眠が取りにくくなることもあります。

水分や睡眠が取れないと、治るものも治りませんし、不要であったかもしれない点滴をする羽目にもなってしまいます。

そんな時こそ解熱剤の出番。

簡単に言えば、戦いを2,3時間だけ一休みさせてくれるようなイメージのお薬です。

2,3時間後には必ず効果が切れますが、その隙に水分を取ったり、睡眠を取ったりできれば、上手な使い方ができた、と言えます。

例えば、お母さん方も足をけがして、痛くて家事ができない、なんて時に痛み止めを使って、その隙に洗い物や洗濯をしたり、ということがあると思いますが、解熱剤もこれと同様に考えると分かりやすいでしょう。

けがをしても、それほど痛くなければ痛み止めはいらないし、痛くて困るなら使えばいい。痛み止めを使ったからといって、けがの治りが早くなることはありません。

発熱があっても、本人がそれほど困っていなければ解熱剤はいらないし、しんどいなら使えばいい。解熱剤を使ったからといって、病気の治りが早くなることはありません。

ただし、こどもに家にある大人の解熱鎮痛剤は使わないように。

上記のアセトアミノフェンが安全に使える解熱剤です。

最後に、「何度になったら使ってもいいですか?」というご質問もよく受けます。

熱のない時に痛み止めとしても使うお薬ですので、低い熱の時に使っても問題はありません。

病院によっては38度以上とか、38.5度以上でなどと言われることが多いですが、あくまで一つの目安と考えてください。

お母さんが「触って熱がある」、というのと「しんどそう」という二つが揃っていれば使用して大丈夫です。

ただし、あまり熱がないのにしんどそう、という場合は病気自体が深刻な可能性がありますので、むしろ受診が必要です。

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大学時代のことその2 血液型

私の血液型は、大学6回生の春(23歳)を境に、O型からA型へと変貌を遂げました。

父はO型、二人の兄もO型で、「あんたもO型やで」と母に言われ、毎朝のテレビの血液型占いでもO型の順位を一喜一憂しながら見ていたそれまでの人生。

阪大病院での実習で、輸血部を回って自分の血液型判定をするあの日まで、自分の血液型を疑ったことなどありませんでした。

試験管を振って、ありえないはずのA型での凝集反応を目の当りにした後、天地がぐわんとひっくりかえるような衝撃。

母がA型であることを思い出して、少し安堵しつつ、さらに長兄と私は間違いなく兄弟というほど顔が似ているので、さらにもう少し安堵しつつ。

どうも母の思い込みで私はO型にされていたようで、その後、赤十字で献血した際もしっかりA型という結果が返ってきました。

当時の恋人から、「この前ゲームセンターでやった相性占い、結構よかったけどO型で入力してたよなー。」と言われ、なんだがうすら寒い空気が流れつつも、結局A型でもう一度占いをすることはありませんでした。

そんな彼女は、今や私の二人の息子の母となり、共に楽しくにぎやかに毎日を暮らしています。

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子育てその4 読書

父はそこそこの読書家だと思います。

小さい頃はよく父の横でコロンと寝転がって一緒に本を読んでいました。

決してたくさんの本を読んでいた訳ではありません。

「大どろぼう ホッツェンプロッツ」という本を来る日も来る日も、何度も読み続けていたのです。

何がそんなに気に入ったのか、それこそ数百回レベルで読んだような気がします。

今でも、全3巻の筋をほとんど覚えているほど。

分かり切った筋の話を読むことで、安心感があったのでしょうか。

さて、幼児を育てている親御さんは、寝る前に本を読むようにせがまれることも多いでしょう。

うちでも長男に毎晩2冊の絵本を読んでいます。

私が帰る頃には就寝しているので、平日はいつも妻の役目で、私の担当は休みの日くらいですが。

親としては色んな本を読んでほしいと用意しているのですが、持ってくる本は大概同じ。

よしよしいっそ完全に飽きるまで読んでやろう、と毎回読んでいるのですが、最近は聞きながら新しいキャラクターなどを登場させたりして。

子供は同じことを何度も何度も繰り返します。

そうするうちにだんだんと工夫をしたり、自由に空想をはさむようになってきます。

どんどん新しい刺激を与えすぎると工夫や空想の余地がなくなってしまう、なんて意見もあるようです。

子供の頃、一体どんな想像を巡らせながらあんなに何度も同じ本を読んでいたのだろう。

「もっといろんな本を読みなさい」と言わなかった両親。

なんだかとても幸せな思い出の一つです。

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