ノロウイルスによる胃腸炎やインフルエンザをはじめ、症状の強い感染症の多い寒い季節に入りました。
症状が強い、というのはそのまま周囲への感染力が強いということを意味します。
「しんどそうな症状の中でうつらないものはまずない」という原則を常に忘れないようにしましょう。
したがって感染症の考え方で大事なことの一つに「家族全滅を避ける」というテーマをあげることができます。
感染症はかかってしまって症状が出始めた時から可哀想な被害者であるわけですが、忘れてはいけないのはその瞬間から加害者になってしまっているという事実です。
流行の時期にお子さんが嘔吐をしたり高熱が出始めてしまったときに必ずしもすぐに病院に駆け込まないといけないことは多くはないでしょう。
しかしおうちでしばらく様子を見ている間、つい我が子を心配するあまり、その可愛い我が子がすでに周りに感染症を撒き散らす感染源になっていることを病院に受診するまでうっかりしてしまっているお母さん、お父さんをよくみます。
しっかりお子さんを観察してあげるとともに手洗いや手袋にマスク、加湿器など御自分達がやられない努力も是非しっかりやりましょう。
病院、特に救急の待合室は感染症あふれる空間です。
そこでわざわざ両親そろって時間を過ごすのは感染症予防の観点からは得策でありません。
そのようなところにも想像が働くと家族全滅のリスクはずいぶん減らすことができるでしょう。