突発性発疹 その3

★HHV-6、7(突発性発疹)

赤ちゃんの頃に感染した我々親の唾液中に、常に存在していると言われています。

お母さんからもらった免疫が切れてくる生後半年から2歳くらいまでの時期に1回目の突発性発疹にかかることが多いでしょう。

ただ、昭和の時代にみられた親が噛んで柔らかくした食べ物を赤ちゃんにあげるという習慣は、虫歯の原因になる細菌感染の観点などからしないようになったこともあり、以前よりはやや発症年齢は上昇しているという傾向があるようです。

2回目の突発性発疹は1回目より遅れて、3,4歳くらいまでに感染することが多いと言われます。

 

突発性発疹では、最初の高熱の間は咳などの風邪症状はなく、やや便が柔らかくなることがある程度で、他の症状はあまりありません。

熱の割には余裕がある児が多いですが、診断は解熱してから(あるいはし始めてから)発疹が出始めてはっきりします。

発疹が出ない子もおり、その場合は高熱だけで終わるかぜのウイルスと区別はできませんけれども、別に区別する必要もありません。

特に2回目は1回目より発疹が出る子が大幅に少ないので、世間では突発性発疹は1回という認識の親御さんが大半ですが、研究室レベルで調べてみると、3歳くらいまでに9割以上の子どもがこの2種類のウイルスにすでに感染スミであることが分かっています。

2回とも発疹が出なかった場合には「うちの子は突発性発疹をやったことがない。」という風に見えるわけですが、何歳までにやらないといけないとかいうものでもないですから、全く気にする必要はありません。

解熱してから半数くらいの子で、かつて見たことがないほど超不機嫌!!!になり、「不機嫌病」という別名もあるほどです。

この不機嫌は発疹が消える数日で自然に収まりますので、心配はいりません。

また、発疹は派手な子は全身に著明に出ますが、かゆがることもほとんどなく勝手に消褪します。

最後におまけですが、「知恵熱」とは、突発性発疹をはじめとして知恵がつき始めた頃(生後半年くらいから)に出る人生初めての熱として使われる言葉であり、勉強しすぎで出る熱ではありません。






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