月別アーカイブ: 2018年9月

風疹抗体検査

朝晩はめっきりと冷え込んできましたね。お風邪など召さないようにお気をつけください。

さて、関東を中心に風疹が流行しています。

「国立感染症研究所は26日、風疹の患者が10~16日の1週間で127人増え、今年の累計で642人になったと発表した。患者報告は2週続けて100人以上となり、流行が続いている。

都道府県別で新たな患者が多かったのは、東京39人▽千葉38人▽神奈川14人▽愛知、茨城8人▽埼玉7人--の順。患者の内訳は30~50代男性が多く、感染研は免疫の有無を調べる抗体検査や、ワクチン接種を呼びかけている。」

この流行を受けて、厚生労働省は来年度から「30~50代男性の風疹抗体検査」を補助すると発表しました。国と自治体が半分づつ負担する見通しとのことです。

大阪市など自治体によっては独自に補助を始めているところもあり、該当する方は早めに抗体検査を受けられることをお勧めします。


母乳哺育

季節の変わり目に、体調を崩している方が多いようです。風邪や胃腸炎を予防するためにうがい、手洗いを忘れずに!

さて、米カンザス大学から興味深い報告がなされました。母乳哺育を行った母親は将来の脳卒中のリスクが低下するというのです。

閉経後の女性8万191人(平均年齢63.7歳)を平均で12.6年追跡したところ、母乳哺育歴のない女性に比して、1−6ヶ月で19%、6ヶ月以上でおよそ29%脳卒中の発症が少なかったと報告しています。

脳卒中の他にも、別の研究で母乳哺育で母親の認知症発症が抑制されるとの報告もされており、母乳哺育は子供だけでなく、母親にも様々なメリットをもたらす可能性があるのです。

父親に何かメリットは・・・・・なんだか損した気分ですね。

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医療に関する情報

今年の酷暑は何処へやら、朝晩肌寒いぐらいの気候ですね。季節の変わり目で、風や胃腸炎で受診される方が増えております。お気を付けください。

さて、今回は「医療に関する情報」について書きたいと思います。

インターネットの普及に伴って、誰でも簡単に「医療に関する情報」を手に入れることができるようになって来ましたが、手に入れた情報の信憑性を判断することが、大変難しくなっています。

例えば、「ピロリ菌除菌中は禁酒が必要か?」という質問に対して、色々と調べた結果95%の人が『禁酒が必要である。』と間違った回答をしたそうです。誤答をした人の3割は医師などの医療者に聞いたのに正解にたどり着けなかったとのことです。

日本ヘリコバクター学会のガイドラインでは「アルコールの摂取は除菌率に関係しない」と明記されているのですが、二次除菌治療の場合は「禁酒指導は徹底させる必要がある」と書かれており、「除菌中は禁酒」のイメージだけが記憶に残ってしまうのでしょう。

感覚的にも、二次除菌で「禁酒」が必要なら、一時除菌でも「禁酒は」一寸は良いことをするのではないかと思いますよね。

「医療に関する情報」は頭で考えたことと、事実が異なることも多々あるものなのです。

とかく医療はややこしい・・・・・・・・・

 

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世界で14億人が運動不足

台風に地震と天災が続いていますね。被害を目の当たりにして、改めて危機管理の重要性を痛感しました。

さて全世界で190万人の運動量についての追跡調査をWHO(世界保健機関)が行ったところ、世界の女性の3分の1、男性の4分の1が運動不足による心筋梗塞や糖尿病のリスクにさらされていることが判明したそうです。

運動不足の基準は良くわかりませんが、この傾向は2001年以来変わっていないとのことです。近年各国での健康ブームや公衆衛生当局が積極的に取り組みにもかかわらず、改善していないのです。

WHOは論文の中で「運動不足は非伝染性疾病の主要な危険因子であり、心の健康や生活の質にも悪影響を及ぼす」と警鐘を鳴らしています。

「この週末には体を動かしてみようかしらん!?」と思いました。

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