日別アーカイブ: 2018年1月19日

自己修復するコンクリート

寒さもひと段落と思えるような気候ですが、来週半ばからは猛烈な寒波が来るとの予報です。お気をつけくださいませ。

さて、古くなったコンクリートにひび割れができているのを見かけることも多いのではないでしょうか?コンクリートのひび割れは、雨漏りの原因になったり、内部の鉄筋が錆びて構造的な劣化を引き起こすため、大きな問題になっています。

公共の橋やトンネル、高架道路の補修工事は定期的に行わないと、倒壊や崩落の危険性があるため、財源の確保に各自治体は頭を悩ませているそうです。

実はこの問題はよく知られており、以前からひび割れなどを「自己修復するコンクリート」の研究が多くなされているとのことです。

様々な方法が提唱され、研究されているそうですが、オランダのデルフト工科大の「耐アルカリの好気性芽胞形成菌」を使ったものが有名だそうです。

この細菌を休眠させ、餌になる乳酸カルシウムと一緒に微小なマイクロカプセルに封じ込めてコンクリートに混ぜ込んでおくのだそうです。コンクリートにヒビができて水と酸素が供給されると細菌が目を覚まし、炭酸カルシウムを発生させてヒビを治癒修復することが可能になるとのことです。

目に見えない小さな細菌が、巨大なコンクリートの建造物を守る姿を想像すると、何だか不思議な気分になりますね。

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