ガン細胞と体内時計

花見の季節なのにパッとしない天気で、例年に比べてブルーシートの数も少ないような気がします。

国際電気通信基礎技術研究所(京都府精華町)から興味深い論文が出されました。

マウスに悪性の乳がん細胞を移植して、様々な遺伝子の変化を調べたとのことです。移植されたガンが広がる3日前から1週間後にかけて、体内時計の維持に重要な役割を果たすNr1d1遺伝子が肝臓で働かなくなり、様々な遺伝子の働きが乱されることがあきらかになったとのことです。

リズムの乱れた遺伝子には、酸化ストレスを除去するものや正常な細胞分裂に欠かせないものが含まれており、酸化ストレスでマウスの肝臓には肥大が認められました。

これまでガン細胞は、直接的に正常臓器を破壊するとかんがえられてきたのですが、新たな臓器障害のメカニズムがわかり、ガン患者さんの生活の質を改善する方法につながるかもしれないと報告しています。

睡眠覚醒リズムなどの体内リズムの乱れが、高血圧や糖尿病に影響を及ぼすことは以前から知られていますが、ガンの進行にも影響を重干しているのかもしれませんね。

やっぱり「快食・快眠・快便」は健康にとって大切なものでしたね。

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